猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

私の愛すべき子どもたち、喜びの初任給

2019-04-28 22:28:01 | 愛すべき子どもたち


私の愛すべきNPOの子どもたちの一人が、ことし、都内の会社に就職し、連休前に初任給をもらった。とても、うれしそうだった。使い道は、親へのプレゼントと、自分へのほうびと、貯金だと言う。

その子は、なぜ、個別級に通うのか、不思議な子の一人であった。教えるとすぐ理解できる子であった。パソコン検定は3級まで、英検は4級までとった。来るたびに、毎回、原稿用紙を渡し、作文を書かせた。

特別支援学校の高等部に進学した。中学では将棋部であったが、高等部ではバスケット部にはいった。授業の始まる前の、朝早くの練習で、倒れたりした。手を抜くことを覚えれば良いのに、と、私はいつも心配していた。そのうちに、体もがっしりしてきて、倒れなくなった。

特別支援学校は、生徒の就職率に気を使う。また、親も、就職を期待して学校を選ぶものが多い。1年から色々な職場に実習として行かせる。そうして、就職先を見つけるのである。

3年の中頃になって、就職先が決まったとき、その子は、保険に入れる、有給休暇がある、との会社の説明に、とても、喜んでいた。

その子が卒業するとき、「高校生活は、学校時代を通じて、一番、最高でした」と作文に書いた。

その子が、なぜ、個別級にはいるようになったのかが、その作文を通して、わかった。
「小中学校を通して人間関係がうまく作れず、気持ちが暗かった」と書いてあった。特別支援学校で入ってよかったのは、「報・連・相や、挨拶や、相手の気持ちになって考えたことで、良い人間関係を築けたこと」だという。

「報・連・相」とは「報告・連絡・相談」のことである。

この子の場合、特別支援学校の「熱血指導」と合って、結果が吉とでたが、すべての子が、そうとは限らない。その子でさえ、「3年間の学校生活」は「大変なこと、苦しかったこと」がいっぱいあったという。

「人間関係がうまくいかない」という悩みを、なぜ、小中学校は解決してあげられなかったのだろうか。多分、小中学校は悩みをもっていたことさえ気づいていなかった、と思う。

職場は、「部長」が一人で、あとは先輩(同僚)だという。重い荷物をもちあげるとき、学校で教わった通り、腰を痛めないよう、膝をまげているという。
部長になんでも報告し、連絡し、相談しているという。マニュアルをきちんと読み、先輩がマニュアル通りに仕事をしていないのを見ると、部長に相談しているという。

就職した後も、1週間に1度、私と話しに来るが、まだ、緊張していて、「新米の兵隊さん」と接しているようだ。それでも、会社のひとは学校よりずっと優しいと言うようになった。結果オーライでとにかく幸せに生きていってほしい。


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