猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

「自助・共助・公助」と「競争」の菅義偉を総理大臣にするな

2020-09-13 21:23:03 | 叩き上げの菅義偉


雨宮処凛が、菅義偉の自民党総裁選の出馬会見の「自助・共助・公助」の発言に怒っている。菅が「自助・共助・公助」をかかげて

〈まず自分でできることはまず自分でやる。自分でできなくなったらまずは家族とか地域で支えてもらう。そしてそれでもダメであればそれは必ず国が責任を持って守ってくれる。そうした信頼のある国づくりというものを行なっていきたいと思います〉

と言う。これって、政府が行政サービスをするためにあるということを、完全に忘れた発言ではないか。困っている弱者を助けないで何のために国があるのか。国は、どこか他の国と戦争をするためのあるのか。そんなはずはない。

雨宮はつぎのように言う。

〈貧困の現場で16年間活動している私なりにこの言葉を通訳すると、
「自助」とは「自己責任で自分でなんとかしろ」
「共助」とは、「一家心中するまで家族で助け合え」「共倒れするまで地域で助け合え」
「公助」は、「何もかも失わないと公的福祉は機能しないからやっぱり自己責任でなんとかしろ」
という意味である。〉

私もNPOでボランティア活動をしているが、あらゆるところで福祉サービスに対する国の支援が減っている、というのが実感である。いっぽうで、福祉のために消費税を増税したと政府は言う。

これまでは、安倍政権は弱者を切り捨てるとは おおやけには言わなかったのである。おぼっちゃまの安倍晋三はいつも国民のことを思っていると言っていた。だれかが抵抗して単に実行されなかっただけである。

ところが、菅は「自助・共助」を言い出した。弱者を切り捨てても、自民党政権は揺るがないと思っているのだろう。たしかに、自民党内の総裁選では、利権の見返りを求めて、菅支持になだれをうっている。

これが、安倍政治の継承なら、安倍は表看板で、裏で政権維持のために国民の税金を菅が論功行賞として分配していたことになる。参院選広島で、河井案里に党本部から1億5千万円の選挙資金が流れていたが、菅が かかわって いたのではないか。

菅は日本会議国会議員懇談会の副会長である。また、平和を願い真の国益を考え靖国神社参拝を支持する若手国会議員の会、神道政治連盟国会議員懇談会の一員でもある。「自助・共助」は本心で、自分は競争に打ち勝った人間だと思っているようだ。

森功は『総理の影―菅義偉の正体』(小学館)で、菅の実像を描いている。菅は、秋田からの「集団就職で上京した叩き上げ」ではなく、親は成功したイチゴ農家で、農業が嫌で東京に逃げただけである。一族の男子は電力系企業に勤めていたり、女子は教師となっている。

最初の政治家としての仕事、横浜市議では市長の影となり実質的に市長を支配するようになる。現在の安倍と菅の関係のさきがけである。

菅のホームページに「活力ある地方を創る」という見出しで、つぎのように誇る。

〈総務大臣時代には、官僚に大反対されながらも「ふるさと納税」を立ち上げて、いまでは年間約五千億円まで拡大しました。〉

地方自治体は、福祉やインフラ整備などの行政サービスの最前線だから、実際には年間約60兆円を支出している。したがって、5千億円とは別に自慢することではない。問題は高額返礼品で「ふるさと納税」がモラル崩壊のもとになっていることである。

菅が競争に勝ったと自慢しているが、競争はモラル崩壊のもとになる。人生は運の要素が多い。そこで、確実に勝つにはイカサマに行き着く。麻雀のように積み込む(詐欺)とまでいかなくても、将棋や囲碁のように相手の心理を利用したり、徒党を組んで陰謀を働いたりするようになる。競争はいけないことであり、競争に勝ったからと自慢することではない。

菅はコロナでGoToキャンペーンを推進している。国土交通省は公明党のポストであり、GoToトラベルを前倒しさせたのは、菅の腕力である。焦って失敗の政策であるが、菅のホームページにつぎのように自慢している。

〈GoToキャンペーンをはじめ、感染対策をしっかり講じることを前提に、観光など新型コロナによってダメージを受けた多くの業種を支援します。〉

横浜市民としては、菅がカジノを引っ張ってこようとしていて、私は大変困っている。カジノは一部の人が経済的に潤うだけで、全体として、モラルの崩壊を生み、横浜の市民生活をおびやかす。


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