いま、イスラエルとパレスチナの間に戦争が始まっている。戦争は殺し合いである。ルールはない。憎しみと狂気の爆発である。殺しやすい者から殺す。子どもや年寄りや女が殺される。
戦争は避けるべきものである。
イスラエルは、1948年に、一部のユダヤ人がパレスチナ人を武力で追い払って彼らの地に建設した国である。それ以来、イスラエルは武力によって、国を大きくしてきた。
ようやく和平がみえたのは、1993年である。その年の9月13日、イスラエルとPLO(パレスチナ解放戦線)とが、アメリカの大統領クリントンのもとワシントンで、パレスチナ人の暫定自治と和平の宣言に調印した。翌年、PLOのアラファト議長とイスラエルのラビン首相、ペレス外相がノーベル平和賞を受賞した。
30年前に、イスラエルとパレスチナの間に平和が訪れる可能性があったのだ。
悲しいことに、1995年にイスラエルのラビン首相はテルアビブにおいてユダヤ民族至上主義者に射殺され、パレスチナ武力制圧を掲げる右派がイスラエルの政権を握って、今日にいたっている。
いまや、イスラエルは、アメリカの支援を受けて圧倒的武力のもとに、占領地のパレスチナ人の土地を奪い続けている。学校で使う地図帳のイスラエルの国境を越えて入植している。
イスラエルは、この間、あまりにも傲慢だった。自分の圧倒的武力のもと、パレスチナ人の人権を押しつぶしてきた。パレスチナ人の抵抗をテロだとして、話し合いを拒絶してきた。
今回、アメリカ政府がウクライナ支援で疲れ果てている隙を狙って、パレスチナは30年ぶりの大反撃を行った。イスラエルは戦争を宣言し、ゴザの空爆を繰り返している。これから、地上軍を送って、抵抗するパレスチナ人を殺していくだろう。戦争は人殺しを正当化する。
残念なことに、欧米各国の政府は、イスラエルのパレスチナへの血の報復を支持している。それでは、パレスチナ人の憎しみを深めるだけだ。このままでは、パレスチナ人全員を抹殺するしか、平和が訪れないことになる。欧米のウクライナ支援もおぼつかなくなるだろう。
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