『悪魔の新・農薬「ネオニコチノイド」』・船瀬俊介著、かなり衝撃的な意欲作品だった。 驚く事に、極楽蜻蛉の駄洒落本をと依頼して来た蜜蜂の大家:Hujiwaraさんが随所に出て来る・・・ ある意味では、Hujiawraさんの考えが、多く、採用されているのかも知れない?その位の頻度で出て来る・・・
聴いた事はあったが、「ネオニコチノイド」、yには余りお馴染の農薬では無かった。 でも、この本を読んで見てかなり合点がいった。
昨日も触れたように「ネオニコチノイド」は、タバコ等に多く含まれているニコチンを主成分とした新農薬で、投与すると中枢神経を麻痺させ、専門用語でいう神経の軸索の先端部、情報を授受するシナプス接合部を興奮状態にさせ、諸々の障害を起こさせるという恐ろしい農薬だ。しかも、極々、微量でこの症状を起こさせる新兵器!!! 従来の有機リン酸系の農薬だと撒く場所、精々100m範囲内有効に対し、半径4㎞にも同等効果が及ぶらしい? 水溶性であるから洗っても落ちない!、地下茎からこの成分を吸い上げ、果実、葉や茎、根にまで蓄積させる。
この神経毒薬が、目に見えない所からジワジワやって来る所に恐ろしさがある。
人間の症状に例えれば、うつ病、引き籠り、自殺や凶悪犯の元凶に結びつく要因:無気力、呼吸困難、運動失調、よろめき、震え等に結びつくらしい? 話半分にしても、神経系統を興奮状態にさせると、自制が効かなくなるという。
だから、蜜蜂が、この薬品に微弱であっても出会うと徐々に効き出し、出先で死ぬか?失踪状態に陥るというのだ。
皮肉な事に、「ネオニコチノイド」系農薬、匂いが無いというから始末が悪い?
この薬品を浴びた蜜蜂が、巣に帰り、コロニー内でスキンシップ等お行のうものならアッという間に汚染されてしまう!!!
フランスやアメリカ、ノルウェー等ではこうして広がりを見せ、養蜂家を中心に社会問題と化した。
因みに、農業国フランスでは、最高裁まで行き着き、「ネオニコチノイド」系農薬使用が禁止されている・・・
日本では、先に述べたFujiwaraさんが住む岩手県で大問題になっており、然るべき行政機関とYes、No の折衝が続けられているという・・・また、宮崎県でも騒がれているが、農水省辺りの腰は重い!!!
これには訳があり、この本に依ると、政治、行政、農薬業界の癒着があり、持ちつ持たれつ、弱者の保護まで配慮が行き渡っていない!!!と、憤慨、激怒している・・・
この本を読んでいて、食にウルサイ日本、その内に社会問題になること間違いない!!と、直感した。
昆虫達、良くしたもので、開発農薬出たばかりはよく効くが、2~3年もすると抗体を作り、対抗処置を取る・・・
長年に亘り、このイタチごっこが続いて来たが、今回の「ネオニコチノイド」も、勃々、この時期を迎えつつあるようだ!!!
皮肉にも、お釣は人間共に跳ね返って来る所に何とも言えないもどかしさを禁じ得なかった。 DDT然り、中身は違うが、カネミ油然り、水銀事件然り・・・化学薬品の恐ろしさを忘れかけている。この著者は、有機リン酸系農薬の比では無い毒薬だと断言していた。
昨年、yの飼育場で起きた“ヘボ”の死滅事故、ヒョッとすると、この「ネオニコチノイド」が起因していたのかも?なんて考え出した・・・
この本の一読をお勧めする・・・