日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





 扇情的なタイトルは無視して下さい(笑)。

 例の死者123名を出した広東省・梅州市のヤミ炭坑の件で続報が出ました。炭坑経営者や炭鉱夫など数百名から1000名以上が昨日(8月26日)市政府庁舎を取り囲み、同日夜時点で雨の中なおも座り込みを続行している模様です。

 事故調査のため北京から特別調査チームまで派遣され、さらに中央政府がヤミ炭坑に対する最後通牒を出したことですっかりビビってしまった梅州市が、官僚の自己保存もあるのでしょう、玉石混交で市内の全炭坑(合法的炭坑を含む)をまとめて爆破(封鎖)してしまったのです。これが事の発端。

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 一応、当ブログで既報したものを出しておきます。

 それでも人口は増える一方(2005/08/09)
 「やっぱり人命軽視は仕様、ていうか国是」(2005/08/25)
 お得意の魔法もそろそろ限界?(2005/08/26)

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 広東省・清遠市でも炭坑封鎖をめぐって警官隊と住民の衝突があったことは 前々回お伝えしておりますが、梅州市は全部爆破してしまいました。それが玉石混交(合法的炭坑も封鎖)である上に、
作業機械など設備一切までドカーンとやってしまったために、炭坑経営者が怒髪天。ヤミ炭坑経営者も機械まで爆破されると逆ギレするのは無理からぬところでしょう。総額20億元ぐらいが吹っ飛んだ、と香港の親中紙『香港文匯報』(2005/08/27)が報じています。

 これに加えて、炭坑経営者は多くが銀行から融資を受けて事業を立ち上げています。香港紙『明報』(2005/08/27)によるとその額は様々ながら、概ね数百万元から1000万元。ヤミ炭坑だったかどうかはともかく、その事業が一夜にして水泡に帰してしまったのです。

 ヤミ炭坑かどうかは融資前の調査段階でわかってもよさそうですが、そこは「官民癒着」、炭坑経営者の背後に市当局なりがいるということで審査を通ったのでしょうか。不明です。

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 いずれにせよ、市庁舎を取り巻いて座り込んだこれら炭坑経営者たちにはもう失うものがありません。でも爆薬ならあります(笑)。

 そして、一緒に座り込んでいる炭鉱夫たち。一夜にして失業者へと身を墜としたこの人たちにも、もう失うものがありません。でもツルハシならあります(笑)。

 『明報』によると出動してきた防暴警察(機動隊)との間に激しい衝突があったようですが、その詳細は不明。座り込んでいるのは梅州市梅江区と梅県の炭坑経営者(47社?)及び炭鉱夫、とは『香港文匯報』の報道です。

 それにしても梅州市当局、いくらビビッているからといって、合法的な炭坑まで潰すことはなかったのに。機械・設備類一切合切を爆破したことも含め、これは大きな落ち度ですねえ。

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 ともあれ、この事態がどう発展するのかは続報待ちです。以下は今回引用した今朝(8月27日)時点での報道。

 ●『明報』(2005/08/27)
 http://hk.news.yahoo.com/050826/12/1fzru.html

 ●『香港文匯報』(2005/08/27)
 http://www.wenweipo.com/news.phtml?news_id=CH0508270038&cat=002CH

 しかし何と言いますか、底辺の労働者を共産党が苛めているんですからねえ。世の中も変わったものです。



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