天草市の社会福祉法人「啓明会」が運営する障害者支援施設2カ所で、職員が利用者の所持金の使い込みや、襟首をつかむなどの虐待があったとして、県は16日までに、障害者総合支援法に基づき、改善指導した。12月12日までに具体的な再発防止計画を提出するよう求めている。
県は外部からの通報により、6月と9月、同法人の「苓山寮」「第二苓山寮」の2施設を立ち入り調査。職員らへの聞き取りなどから、50代の女性職員が利用者の預かり金で私物を購入していたことや、別の複数の職員が利用者の襟首をつかんだり暴言を吐いたりしていたことを確認した。女性職員は調査前に解雇されていた。
県は昨年8月にも、同施設で利用者に対する職員の暴言などの虐待行為があったとして改善指導していたが、「措置命令などの重い処分ではない」として公表していなかった。
2施設の飽田一夫施設長(67)は「二度とこのようなことがないよう、職員研修を徹底し利用者支援の向上に努めたい」と謝罪した。
施設職員の虐待について説明する「苓山寮」の飽田一夫施設長(左)ら
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