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“九州初の介助犬”目指した「ノーブル」、病死までの3年間を1冊に /福岡

2010年07月15日 01時01分52秒 | 障害者の自立
 ◇「介助犬を知ってほしい」--糸島市の訓練士・桜井さん
 糸島市志摩井田原のNPO法人「九州補助犬協会」副理事長で、介助犬訓練士の桜井昭生さん(54)が、“九州初の介助犬”を目前にして死んだ「ノーブル」との3年間を記録した「ノーブルとの約束」(主婦と生活社刊、1300円)を出版した。

 介助犬は身体障害者の手足となり生活をサポートする。盲導犬訓練士だった桜井さんは「質のいい介助犬を育てたい」と06年8月、妻の恭子さん(47)を理事長とし、現在の協会を設立した。

 初めて訓練したのが当時1歳のラブラドルレトリバーの雄、ノーブル。桜井さんは「陽気で、訓練が大好き。粘り強くあきらめない犬。介助犬に適していた」と振り返るが「初めて電車に乗せた時、震えてしまい、無理かなと思った」という。

 それでも電車にも慣れ、生前、2人の障害者との合同訓練に臨んだが、認定機関の基準に合致しなかったり、健康上の理由で辞退されたりしたため、断念した。更に訓練を再開した09年2月、リンパ腫を発症。手術のかいなく2カ月後に息を引き取った。

 桜井さんは「九州初の介助犬を目指した犬、ノーブルが精一杯生きた証を残す(中略)約束するよ。いつか、街の自然な風景として介助犬を見かけるような、世の中にしてみせる」と書いている。

 現実に「九州初の介助犬」が誕生したのは、その年の12月。レイク(3歳、雌)が宮崎県の男性に貸与され、今年5月にはロータス(4歳、雄)が福岡県初の介助犬になった。

 協会は現在、桜井さんら5人のスタッフで、10匹の訓練犬を育成中。3匹は障害者との合同訓練の準備ができているが、介助犬の認知度が低いため、パートナーが現れるのを待っている。

 桜井さんは「介助犬が無償で貸与されることなど、十分に知られていない。本を通して多くの人に介助犬を知ってもらい、パートナーに手を挙げてほしい」と話している。九州補助犬協会(092・327・0364)。

毎日新聞 2010年7月14日 地方版


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