障害のある人とない人が共に表現する喜びを分かち合うワークショップが25日、仙台市青葉区の市市民活動サポートセンターであった。昨年4月に施行された市障害者差別解消条例をPRする事業の一環だ。音楽活動を通して心のバリアフリーを目指す「とっておきの音楽祭実行委員会SENDAI」が企画、主催した。
ワークショップには約40人が参加した。楽器を使った「リズム表現」では、参加者が輪になって中南米やアフリカの打楽器を演奏。少しずつ音を足し合わせ、最後は全員でリズムを奏でた。
聴覚と身体の重複障害がある鈴木照代さん(49)=宮城野区=は「音は聞こえないが、太鼓の振動やみんなの表情を通じて一体感を味わえた」と充実の表情。「音楽の楽しみ方が広がった」と笑顔で話した。
手をつないだままもつれた体を解きほぐす「人間知恵の輪」、思い切り発声したり歌ったりする「ボイス表現」もあった。
実行委は、昨年12月から同様のワークショップやダンスイベントを週1回のペースで開催しており、3月19日には集大成となるフィナーレイベントを青葉区のせんだいメディアテークで開く。
実行委事務局長の菊地新生(あらき)さん(42)は「フィナーレイベントでは、障害の有無を超えて表現する楽しさを多くの人に体感してほしい」と呼び掛ける。
打楽器を打ち鳴らしてリズムを奏でる参加者
2017年02月28日 河北新報
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