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ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

違いを力に -発達障害をめぐる現場から 第3部 支援者たちの様相(4)

2010年12月11日 01時45分20秒 | 障害者の自立
「人」生かし新たな職域 中小企業の挑戦続く


 発達障害をはじめ、生きづらさのある人の力を引き出そうとする中小企業の試行錯誤が、経営者の能力を高め、新たな職域の創出につながっている。

 建設会社「山創」(大阪市天王寺区)の山本恵子社長(56)は、人材育成をめぐる大阪府委託事業の一環で、ほかの企業とともに来年3月まで発達障害者を受け入れている。市営地下鉄駅構内で手掛けた店舗の壁紙貼りを手伝った男性(21)は「自分一人でそれなりに貼れるようになりたい」と技能習得に意欲を示した。

 山本社長は、障害者も含めて人材活用を重視。奈良県の廃屋を多くのボランティアとともに再生した施設「空(くう)」は、実践の場の一つだ。

 飲食を中心に、イベントなども楽しめる同施設では、障害のない人と知的障害や精神疾患のある人も働く。山本社長は個々の状態に応じ、就労時間や仕事内容を調整。働きやすい環境づくりのために采配を振る。

 経営者の配慮と期待に応えようと障害者も奮起。苦手だった接客を克服するなどの成果が随所に表れる。「日々成長が見られるのがうれしい」と山本社長。自身のやりがいや経営システム改善にもつながっており、「人は、さまざまな人との関わり合いの中で成長する」と力を込める。

■生まれる仕事
 「これおいしそう」。取れたての農作物を地域住民が次々と購入する。中小企業の敷地などを活用した産地直送の農作物販売事業「八百屋マン・マーケット」が9月、大阪市内を中心に始まった。

 発達障害などで生きにくさのある人を地域の中で支えようと、支援団体や中小企業が設立した有限責任事業組合(LLP)「ネクストステージ大阪」の主催。売り手などで就業の場をつくっている。

 金属加工会社「ハイ・メタル」(同市生野区)会長の樽木正昭事業リーダー(60)は「中小企業にとっても新たな挑戦」と意気込む。

 就業支援の一環で近郊農家とも連携してきた同組合。事業規模が縮小する中小企業と、販路拡大などに悩む農家が、両者の課題を解消しつつ新たな雇用にもつながる職域として展開していく構えだ。

 組合理事長は山創の山本社長。「生きづらさがあるのは中小企業も同じ。単独では八方ふさがりでも、連携すれば新しいものを生み出せる」と自信を見せる。

 山本社長は、大手建設会社の孫請け時代に、夫の急逝を受けてトップに就任。「すぐに調達できるのが当たり前の生産性」が求められる中、「人も会社も淘汰(とうた)され、可能性を発揮する機会を奪われている」と実感した。

 「そんな社会に親が子を送りだしていいのか」-。この疑問が今の経営方針を生んだ。

■動き始めた歯車
 支援する側、される側の枠組みを超えて歯車は回り始め、一つの思いは新たなつながりを育んでいく。

 自閉症の息子がいる吉沢佳子さん(48)=奈良市=は、所有する古民家を障害者たちのために役立てようと考える中で「空」を訪問。こだわりの食材を使った食事や落ち着いた雰囲気で「また来たいと思える店づくりができている」と感銘を受けた。古民家を和風カフェに改装し、「発達障害のある人の就労の場として生かしていきたい」と計画を進めている。

 山本社長は言い切る。「多様性を含みながら継続していける社会でなければ人は生きていけない」

大阪日日新聞


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