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ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

日本ティーボール協会理事長吉村正さん

2011年10月31日 02時02分08秒 | 障害者の自立
子供の笑顔が楽しみ

吉村正さん 本塁に置いた台(ティー)に球を載せてバットで打ち、あとは野球とほぼ同じルール。「ティーボール」は、ボールがうまく投げられない幼い子供や障害者、高齢者まで、多くの人が楽しめる。海外で考案されたこの競技の普及に取り組んで、30年以上になる。

 8月、所沢市で小学生の全国大会を開催。優勝チームを決める選手権と併せて実施した交流戦に、福島県の小学生約190人を招待した。原発事故の影響で、外で自由に遊ぶ機会を奪われた子供たちは、「久しぶりに思い切り野球ができた」と大喜びだったという。

 ティーボールに注目したのは、早稲田大学体育局の助手としてソフトボールの指導・研究に当たっていた32歳の頃。1977年、ソフトボールが小学校の学習指導要領から外れた。〈1〉ストライクがなかなか入らず、試合が進まない〈2〉使用する球が硬くて危険――などとされた。

 課題を克服し、多くの人に競技を楽しんでもらえないか。研究する中で、米国や豪州で子供向けに普及しているティーボールを知った。ボールを軟らかく改良したり、塁間を調整したり、ルールも10人制を取り入れるなど、日本式に改め、普及を始めた。

 ソフトボール仲間らと全国各地で講習会を開いた。「野球とどこが違うのか」との疑問も出たが、「危険が少なく、誰でも楽しめる」と魅力を粘り強く説明。47都道府県を訪ね、実践してみせた。「反骨精神が、自分の活動の源です」。1993年に設立した日本ティーボール協会は、44都道府県に下部組織ができ、すそ野が広がった。

 京都府出身。ソフトボールを小学2年から大学まで続け、大学卒業後は指導者を志し海外留学もした。現在は、早大人間科学部教授として教壇に立つ傍ら、早大女子ソフトボール部の監督を務める。

 時間を見つけ、韓国や中国など海外にも足を運び、ティーボールの魅力を説いている。「野球をやったことがない子供たちの笑顔を見るのが、何よりの楽しみ。いつか世界大会を企画したい」(新谷弘治)

共にティーボール普及に努める教え子の早大教授

スコット・ダグラスさん(49)から

年齢重ねても変わらぬ熱意

 日本語を学ぼうと28年前に米国から早大に留学した際、部に昇格する前のソフトボール同好会で知り合いました。同好会の監督が吉村先生で、熱心な指導はもとより、道徳や礼儀を厳しく教わりました。親しき仲にも上下関係が大切と厳しく叱られたのを覚えています。その後も面倒をみていただき、吉村先生の誘いがきっかけで私も早大人間科学部の教授になりました。私の国際経験を生かしてほしいと誘われ、一緒にティーボールを広めるために各国を巡っています。

 年齢を重ねても熱意は変わらず、競技を教える時はとても真剣です。学生と話すときは故郷の京都弁が混じるなど、気さくな人柄で人気を集めています。

(2011年10月30日 読売新聞)


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