ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

身体障害者向けに教習車 佐賀市のNPO

2019年05月27日 14時28分14秒 | 障害者の自立

改造、貸し出し

 障害者の自立支援に取り組むNPO法人「ドリーム・ロード」(佐賀市、船津正弘理事長)は、身体障害者向けに補助装置を取り付けた教習車を作り、貸し出す取り組みを始める。県内では補助装置がある自動車学校は2カ所だけで、障害者が改造費用を負担して教習車を持ち込むしかないのが現状だ。経済的負担のため断念する人も多い中、障害があっても免許を取得できる社会に向けて一歩踏み出す。

  NPOメンバーで、障害の特性に合わせた福祉車両の改造・販売店「オートガレージ江下」(佐賀市北川副町)を営む江下真也さん(45)のもとに昨年4月に相談があった。「県内で免許を取るためにはどうすれば良いか―」。これまでは事故による後遺症などで、運転に支障が出た免許保有者向けに自家用車の改造をしてきた。調べると、県内では身体障害者の免許取得のハードルが高く、がくぜんとしたという。

 教習車には専用のナンバープレートや補助ミラー、助手席の補助ブレーキの設置が必要で、それだけでも約30~40万円ほどかかる。江下さんは「金銭面で教習車改造や免許取得を諦める人も多い。教習車があれば健常者と同じスタートラインに立てる」と話す。

 県内の自動車学校では車の維持費負担と利用者が年1人前後という状況から、身体障害者向けの教習車を廃止したところもあった。一方で、片手で操作ができるグリップ付きのハンドルを導入している自動車学校があるほか、虹ノ松原自動車学校(唐津市)では4月、ハンドコントロールという手動でアクセルとブレーキを操作できる着脱可能な補助装置を購入。車いす利用者から「免許を取りたい」と相談があり、導入を決めたという。

 今回、NPOでは、グリップ付きハンドル、低身長の人向けのペダル延長、足が動かない人のための手動のアクセル、ブレーキ操作装置を備えつけた教習車を作る。機材や工賃など約220万円かかり、県地域福祉振興基金からの助成金でまかなう。教習車は6月中旬に完成する予定で、県内に住む男性への貸し出しが決まっている。利用料は入校から約1カ月間で1台10万円(税別)。個人に貸し出し、通学を希望する自動車学校に持ち込むという。

 県運転免許センターによると「手動でのブレーキ操作に限る」と条件付きの運転免許を持つ人は、県内で1161人(3月末現在)。今後はさらなる需要を見込み、手動アクセル・ブレーキ、グリップ付きハンドル、ペダル延長などそれぞれの補助装置を取り付けた専用車を1台ずつ用意していくという。江下さんは「全国的にも地方では、障害に合わせた車両がなく、似た状況が多いと思う。この取り組みがモデルケースになっていけば」と広がりを期待する。

佐賀新聞       5/26


異業種間のネットワークづくりを 明石で女性未来会議

2019年05月27日 13時51分37秒 | 障害者の自立

 さまざまな分野で活動する女性らが交流する「ひょうご女性未来会議inあかし」が25日、明石駅前のあかし市民広場(兵庫県明石市)で開かれた。「ともに創るやさしい未来を明石から~みんなちがってみんないい」をテーマに約170人が意見交換。パネル討論会では、視覚障害者、外国出身、子育て中の女性3人がそれぞれの立場から、社会でよりよく活動するための心構えなどを話した。

 同会議は2002年に設立。年に2回程度、県内各地で交流会を開き、異業種間のネットワークづくりを支援している。

 パネル討論会では、目がほぼ見えない障害者でNPO法人の代表理事を務める石井美弥子さんが「優しい言葉や何気ないサポートが安全安心につながり、障害者が少しずつ前に進んでいける」と経験を紹介。ドイツ出身でキャタピラージャパン明石事業所に勤めるフェア・マルガリータさんは、来日後“空気”を読むようになり、意見を言うことを控えて疲れてしまう時期があったという。「日本人とは違いますが」と一言前置きすることで再び意見が言えるようになり、自分らしさを取り戻せたと語った。

 8、5、0歳の女児を育てながらNPO法人に勤める柏木輝恵さんは、3人とも生後2カ月で職場復帰し、子どもをおんぶしながら社内外の会合に出ている姿を写真で紹介。「今は子連れで参加してもいいという社外の会議が増えた。家族で参加できる研修会を開くと、スタッフや家族など、いろいろな人と交わることが当たり前の雰囲気になっていく」と体験を話した。

 進行役の同会議実行委員長、崎野圭子さんは「(障害や国籍、性別などの)壁をどんどん壊して、継続していくと社会は変わっていく」と客席に呼び掛けた。

 パネル討論会のあと、参加者は30のテーブルに分かれ、「やさしい未来」実現に向けての意見を交換した。

2019/5/26        神戸新聞NEXT