静岡市はこのほど、子どもの成長と発達の過程を記録する「すくすくファイル」の試行活用を始めた。発達障害の早期発見や成長段階に応じた支援につなげるのが狙い。6カ月育児相談で、全員に配布している。
ファイルは保護者が管理し、子どもの健診結果をはじめ、通院歴、保育園や小学校などで先生から受けたアドバイスなどを記入する。気になる行動が見られた場合は、さらに詳しく記載するためのシートも用意した。子どもだけでなく、成人してから利用する人のための「サポートファイル」も併せて作成した。
市は4月から各保健福祉センターや保育・教育機関、障害関係事業者などを通じて約5千部を配布した。関係者を対象に説明会を開催したほか、今後、使い方を具体的にイメージできるガイドも作成し、PRする。
ファイルの作成は、市発達障害者支援体制整備検討委員会で2008年度から検討を重ねた。保護者や支援機関へのアンケートを基に改善して、本格導入する方針。
市担当者は「子どもの成長記録として楽しみながら活用してほしい。障害の早期発見や支援機関の情報共有にもつながる」としている。
静岡新聞社