Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

墨廼江 春陽 純米吟醸

2011年10月28日 | 日本酒
今年は月に1本は必ず買ってます、宮城のお酒。

【墨廼江(すみのえ)】


表ラベルには「春陽」の文字。



精米歩合50%の純米吟醸。
規格については書かれていませんが、麹「山田錦」、掛「蔵の華」、宮城酵母を使用しているようです。

この【墨廼江】というお酒、私が日本酒を自分で購入するようになった5年ほど前に初めて買って飲んで、それ以来久しぶりの購入となります。
日本酒を飲み始めた頃の私には、このお酒の良さがわからず、自分では買わないし、お店でも進んで頼むことはなかったのです。

久しぶりの【墨廼江】です。
レビューにいきたいと思います。。。


上立ち香はふわっと気品漂う吟醸香。
宮城のお酒らしい香りです。

口に含むと、まず舌先に酸。
次いで喉のちょっと手前に渋味を感じます。
乳酸系のクリーミィな含み香ですが、強いものではありません。

口の中で転がすと、キュッと締まった硬質系の渋味と酸が舌をくすぐります。
甘みは舌のサイドから湧いてくるように。
舌先には辛味も感じられ、全体のバランスをとります。

後口は渋で〆。
キレは非常に良く、辛味の中にひょいっと顔を出した甘みが余韻を作ります。


シャープな切れ味と独特の渋味・苦みは、このお酒にしかない特筆すべき要素。
誤解を恐れずに書きますが、このお酒、単体でかつ冷酒で飲むには向いていないと思っています。
ただし、食中酒としては抜群のパフォーマンスを発揮します。
燗にしたときは甘み・旨味が膨らんで、非常に柔らかくなりました。

アテは、山芋のなめ茸和え。


ぬる燗でチビチビとやりたい夜には、ピッタリのお酒です。