Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

たてのい うきうき純米大吟醸 生酒 19BY

2011年07月13日 | 日本酒
今となっては貴重なお酒を開けました。

【たてのい】


秋田県は沼館酒造のお酒。
この沼館酒造、19BYを最後に閉蔵となっています。

このお酒も19BY。
つまり、製造最後の年のお酒です。
これ以降の年度で【たてのい】は造られていません。



「うきうき純米大吟醸」という名前です。
どういう経緯でこの名前になったのかは知りませんが・・・。



秋田酒こまち100%使用。
精米歩合40%の純米大吟醸です。

レビューにいきたいと思います。


上立ち香は果実感を伴った吟醸香。
若干渋味を伴った香りです。

口に含むと、艶のある酸と微かな発泡感。
遅れてしんなりと練れた旨味が口に広がります。

口の中で転がすと、酸は上顎へ移動。
絡み付くような甘みが引っ張られて感じられます。
鼻に抜ける香りは果実味がたっぷりですが、渋味を伴ってタイトな印象もあります。

後口は酸と渋味で締め。
ピリッとしたガス感は最後まで健在で、余韻はさっぱりしたもの。
キレが良いですね。

全体を通して微かな熟成香が感じられます。
しかし、これくらいの香りであれば全く気にならないレベル。
しかも瑞々しさ・発泡感は健在で、艶と色気が加わっていますね。
非常に旨いです。

一口飲む度に、惜しむ気持ちがふつふつと出てきます。
この酒がいまはもう売られないとは、非常に残念。

大切に飲みたいと思います。