Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

謙信 純米吟醸 山田錦 中取り 無濾過生

2010年09月28日 | 日本酒
前々回のエントリでご紹介した【謙信 五百万石】の兄弟分みたいなものです。

【謙信 純米吟醸 山田錦 中取り 無濾過生】


おなじみ「Aコレ」。



全量「山田錦」、精米歩合50%の中取り。
いわゆる「生熟」です。


嗅ぎ香は落ち着いた米の香り。
五百万石のに比べると、いくぶん華やかです。

口に含むと、まずふわっとした酸。
遅れて旨味がぶわっと広がってきます。
含み香に非常に丸みがありますね。

口の中で転がすと、じわじわと酸が台頭してきますが、同時に舌奥のほうへ移動していく。
代わりに前面に、旨味と舌先をくすぐるように甘みが出てきます。

喉越しは、ピリッとした微かな辛みと、舌奥で待ってましたというように主張してくる酸が軸ですね。
飲み込んだ後にふわっと出てくる渋みが面白いです。
鼻に抜ける香りは、若干アルコール感を伴っているのが印象に残りますが、甘味もあるので気にはなりません。


「生熟」としての完成度・・・、godanismとしては「五百万石」よりもこっちのほうに軍配を上げたいと思います。
なんと言っても全体を覆うトロみ感、丸み。
この時期まで待って開けることの意義を、確かに持っている気がします。

H21BYの【謙信】は、快心の出来ですね!