ひまわり博士のウンチク

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鳩山内閣発足

2009年09月17日 | 国際・政治
 鳩山内閣が発足した。
 いきなり衆議院で巨大与党になったものの、それがそのまま国民の期待であるとは限らない。
 真の与党として長期政権を維持するには、自民党政権との差別化をはかり、実績を積み重ねて国民の信頼を確固たるものにすることが必要だ。
 
 ご存知のように民主党の大半は元自民党である。とくにご意見番とも黒幕とも言われる小沢一郎は、本来筋金入りの保守派だ。副代表の前原誠司にいたっては、これはもう右翼である。
 案の定、連立は組んだもの、社民党や国民新党には勝手なことはやらせないぞとばかり、権限に制限を加える様子が見られる。
 さらに、菅直人、岡田克也ら党内のリベラル勢力に対しても同様だ。
 近々実現するオバマ‐鳩山会談で、発足当初からぎくしゃくしたくない、ということから、安全保障や沖縄の基地移転問題に触れたくないかららしい。
 しかし、何事も最初が肝心。民主党もせっかく政権交代して自民党と同様御し易しとアメリカに思われてどうするか。
 これでは、当初からのマニフェストであり、共産党も協力すると言っている後期高齢者医療制度の撤廃や、核持ち込み密約の解明なども、ちゃんと取り組むのかどうか心配になってくる。

 民主党が今後はっきりと自民党との違いを打ち出すには、民主党内部に存在する“自民党”のウミを絞り出すか無力化することが、いずれは必要だろう。
 つまり、民主党内部には、民主党でありながら古い自民党政治に引き戻そうとする、いやそれ以上に保守的な亡霊がいて、しかもそれがけっこうな力を持っている、ということだ。
 鳩山政府は今後、国会で自民党と闘うと同時に、党内でも“自民党”の亡霊と闘わなければならない。
 
 八ツ場ダム問題も、外環道問題も、選挙が終わったらとたんに腰が引けているように見えるのは、錯覚だろうか。
 やめるともっとカネがかかるなどと保守的なマスコミが騒いでいるけれど、損得勘定にとらわれると、何も進まない。
 環境を守ることと損得勘定は別なのだから。
 ブッシュが「経済より環境が大事だと言う。狂ってる」とゴアを評した発言を笑えなくなるような事態にならないことを祈る。
 
 しかし、民主党がマニフェストどおりのことをきちんと実現できれば、日本は本当に大きく変わるだろう。
 それにしても呉越同舟の鳩山内閣、まずはお手並み拝見といきたい。
 
         ◇
 
 鳩山兄弟の父、威一郎はなんだかよくわからない政治家だったが、祖父の一郎は、自由党と旧民主党を合併させて、社会党との保革対立を明確にした55年体制のもと、自由民主党初代総裁として、第52・53・54代内閣総理大臣を務めた。ソ連との国交回復を実現したことや、名字のイメージからリベラルと思われがちだが、憲法を改正しての再軍備を唱えるなど、思いのほか、鳩ならぬタカ派である。
 そのタカ派的遺伝子は、弟の邦夫が受け継いでいるように見える。
 権力を手にして、ムクムクとタカが頭をもたげないように、連立の社民党の議員たちにはしっかりと監視してもらいたいものだ。
 
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