ひまわり博士のウンチク

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大堀相馬焼?春山

2014年01月07日 | 日記・エッセイ・コラム
Soma_yaki
 
 今日の東京新聞夕刊に、福島県浪江町の「大堀相馬焼」の存続が危ぶまれているとの記事があった。
 東京新聞の受け売りであるが、「大堀相馬焼」という焼き物はきわめて特徴的で、二重焼といって、器を二つ重ねて焼かれている。そのために、熱いお茶を入れても外側は熱くならない。また、手描きで馬が描かれている。必ず左を向いていて、これは「右に出るものがない」と言われる縁起物だそうだ。写真のせいで黒く見えるが、金である。長年使ってすっかり薄くなってしまった。表面のひびも相馬焼の特徴で、「青ひび」というものだそうだ。
 
 もう何十年も前のことだが、アースデーのイベント会場に出ていたフリーマーケットで、そんな名品とは知らず、わずか300円で買った。二重になっていてずいぶん凝った作りの茶碗だとだけ思っていた。外側が熱くならず持ちやすいので、事務所でずっと愛用している。何度か取り落としもしたが、壊れなかった。
 ある日、友人の一人から「へえ、相馬焼か。高かったでしょう」といわれてはじめて、この茶碗が福島県の伝統工芸品であることを知った。だからといって、ことさら特別扱いもせず、ただ「いいものを格安で手に入れた」と使い続けていた。しかし、馬の絵が薄くなってきているので、やがて消えてしまうのではないかと、ちょっと気になり始めている。
 底には「相馬春山」と刻印がある。春山窯は相馬焼きの代表的な窯だったらしい。大量生産品だがまともに買えば数千円はすると言われた。

 「大堀相馬焼」は原発事故でほとんどの窯元が避難し、このままでは相馬焼が消えてしまうと、二本松市に共同窯を開設したのを機に、若手経営者がデザイナーの馬をあしらったブランドを立ち上げた。経営者は、伝統を重んじる父親から反対されたそうだが、相馬焼存続のために押し切ったそうだ。
 器は使われてこそ価値のあるものと北大路魯山人が言っていた。名品だからと使わずにしまっておいてはせっかくの器が泣く。これからもことさら気を使わずに普通の湯のみとして使っていこうと思う。
 
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