ひまわり博士のウンチク

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映画『グラスホッパー』を観る

2015年12月05日 | 映画

 
 この日、『MOZU』と『グラスホッパー』を立て続けに観る。本当は別の日に観るべきなのだけれど、いつ時間がとれるかわからないので、一気見をしたのだ。
 アシのYから、「そういう観方をすると感動が半分になるよ」といわれた。確かに否めない。
 『MOZU』については長くなるので、撮り溜めたスピンオフを観終わってから改めて描くことにしよう。
 
 『グラスホッパー』は伊坂幸太郎の140万部のベストセラー小説を映画化したものだ。以前、同作家による『ゴールデンスランバー』が面白かったことと、最近ファンになった菜々緒が観たい……というスケベ根性も相まって、映画館に足を運んだ。
 
 菜々緒といえば、ドラマ『サイレーン』での悪女役がぴったりはまり、主役の二人の影を薄くするほどのインパクトを見せている。超ど級の美貌であの目力は、共演者もたじたじだろう。かつては美人なだけでどうしようもない大根だった。それがドラマ『ファーストクラス』で演技力を開眼させた。役者は何をきっかけに変貌するかわからない。特に女優にはそれが顕著な場合が多い。
 
 菜々緒については整形疑惑がつきまとっている。「だからなんだ!」。いくら整形してもそれほど美しくならない場合のほうが多い。それに、「観せる」ことが仕事なのだから、自分をいかに美しく見せるかは、才能のひとつだ。
 
 さてこの映画、ほぼ原作と同じなのだけれど、大きな違いはエンディングもさることながら、原作では冒頭で拉致されるカップルが、カップルではなく、ちょっと軽薄な女(佐津川愛美)一人になっていた。それが最後で豹変し、重要な役割を担う。
 2時間ほどにまとめた映画の中で、その存在はドラマの設定を明確にするとともに、エンディングをすっきりさせていた。そして、普段はまるで座敷童みたいな佐津川に、こんな一面もあったのかと驚いた。
 
 主役で鈴木役の生田斗真は、ちょっともったいない。殺し屋たちの策略に巻き込まれるフツーの男なのだけれど、もうひとつ光る物が足りないと感じがした。
 鯨役の浅野忠信は存在感がすごい。彼一人で、この映画のすべてを背負っていると言っていい。蝉役の山田涼介ら、若手が多い出演陣の中で、ひときわ異彩を放つ。
 
 全体的に、娯楽色が強い映画で、殺し屋たちの技の見せあいのような映画だった。つまらなくはないけれど、『ゴールデンスランバー』ほどではないと感じた。でも、公開から1か月経って、いまだにランキング上位をキープしているのは、伊坂幸太郎の人気だろうか。それとも、菜々緒見たさか?


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なんと (齊藤)
2015-12-05 20:14:36
原作を面白く読みましたが、映画化されたとは気づきませんでした。かつて自殺した某政治家の件でストーリーを発想したのではないかと思いましたがどうでしょう。まだしばらくやっているなら観たいところです。
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お好きなようで! (ひまわり博士)
2015-12-05 20:41:21
齊藤さん
いやあ、こういう娯楽映画がお好きとは嬉しい限りです。
ランキングに入っていますから、まだまだやるでしょう。「MOZU」より上です。
アクションシーンは見所満載です。原作を読んでいるのでしたら、いっそう面白いですよ。
菜々緒が「サイレーン」ほど強くないので、ちょっとがっかりでしたが。
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