ひまわり博士のウンチク

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言っておきたいこと

2010年10月20日 | 日記・エッセイ・コラム
●チリ落盤事故
 「チチチ、リリリ」の叫びとともに、地下に閉じ込められた33人の作業員全員が69日ぶりに救出された。
 国家レベルで救済にあたり、近年まれに見る美談として世界中に報道された。
 だがこれは、本当に美談だったのだろうか。
 作業員の安全に会社が万全を尽くしていれば、ハナからこのような事故は起こらなかったのではなかろうか。
 
 日本でも似たような事故が過去に起きている。
 1984年の北炭夕張新炭坑事故である。坑内に53人の安否不明者を残したまま、会社は消火のための注水作業を行った。
 人命を重視したチリと軽視した夕張の対応は、真逆に比較対照された。
 だが、そうだろうか。
 基本的には同じではなかろうか。チリでは閉じ込められた作業員全員が助かったが、それはドリルの先にくくりつけられた手紙によって、生存が確認されたからこそではなかったのか。もしそれがなかったら、本気で安否を確かめ救おうとしただろうか。
 夕張では、「わからなかったから」会社を守るために59名を犠牲にした。救出するための莫大な費用を負担するわけにはいかないと考えたからだ。
 チリでも、生存が確認されていなければ、絶望と見て救出作業は行われなかっただろう。
 2ヶ月以上に及ぶ救出作業で、鉱山は休山。仕事を失った従業員が給料の支払いを求め、会社は莫大な負債を抱えることになった。
 結果、会社は倒産した。
 救出作業などしたくなかったというのが、本音ではなかろうか。
 
 資本主義社会では、人命よりも経済が優先される。
 その経済とは、究極的に国の支配者と資本家を守ることなのだ。
 
●どっちもどっちの尖閣列島問題
 先日、秋葉原にコンピュータの部品を買いにいったとき、昔懐かしいデモ行進のシュプレッヒコールが聞こえた。
 近づいてくる隊列を見ると、何か雰囲気が違う。
 先頭は赤旗ではなく、旧日本軍の軍旗である旭日旗だ。
 右翼のデモである。
 「五星紅旗を掲げるオノデンとソフマップを倒産に追い込むぞ~!」
 例の強面の声ではなく、女性の声である。まるで、メーデーのときの日本共産党のデモのようだ。
 しかしこれは、右翼のデモだ。
 
 「尖閣列島問題」は、昨日今日始まったことではない。1960年代に東シナ海の海底に、広大な天然ガス田と油田が存在するという可能性が判明してから、この小さな島が脚光を浴び、日中両国が所有権を主張し始めた。
 
 仲良く分け合えばいいものを、なぜか強行に所有権を主張し合う。
 「大地はみんなのものだ」と言うチーフ・シアトルの言葉通り、地球は誰のものでもない。所有権を主張する方が不自然なのだ。
 地球に埋められている宝物を、奪い合うこと自体が愚の骨頂だ。環境を考慮しながらみんなで分ければいいと思うのだが。
 
 中国もおかしい。革命のときの純粋さはどこにいった。1960年代、日本に来る中国人は誰もが礼儀正しくまじめだった。
 しかし、最近日本に来る中国人は傍若無人、行列には割り込む電車の中で大声で電話する、マナーも何もあったものではない。
 周恩来が死んでからの中国はめちゃくちゃだ。江沢民以降の中国は資本主義の悪いところばかりを取り入れている。これはもう、共産主義国家ではない。
 
●明るい話もある
 ファシスト杉並区長の山田宏が国会に出ると言ってトチ狂ったおかげで、民主党の田中良が区長になり、これまでの山田区政(臭せえ)を全面的に洗い直すと言う。
 10年後の減税を見据えた基金などという、現実性に乏しい予算の無駄遣いも撤廃し、悪名高い扶桑社の歴史教科書も採用されなくなるだろう。
 これからの活躍に期待したい。
 
 ただし、山田区長も1期目はそれなりによく見えた。再選されてから態度が180度変わった。
 田中区長もそうならないように、しっかり監視する必要はある。
 
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