ひまわり博士のウンチク

読書・映画・沖縄・脱原発・その他世の中のこと

第17回東京国際ブックフェア

2010年07月11日 | 本と雑誌
Book1
 
 毎年この時期に東京ビッグサイトで行われている「東京国際ブックフェア」に行って来た。
 出品されているほとんどの本が2割引で買えるのがメリットなので、高価な本はこの機会に買うようにしている。
 しかし今年はとくに買いたい本はない。なので、様子見である。
 混雑しているという噂だったが、たしかに込んでいた。
 それもそのはずで、例年に比べて会場が狭い。
 昨年までは「過去最大」がうたい文句だったが、さすがに今年はそれはない。
 出版不況で出展する出版社が少なくなり、ブースの規模も全体的に小さく感じる。
 
 あまり見どころのない展示会で、ひときわ人だかりがしていたのが筑摩書房のブースだ。
 
Book2
 
 創立70周年ということで、気前よく在庫を出してくれているので、ついのせられ、今ここで買う必要のない新書と文庫を買ってしまった。
 絓秀実『1968年』とモーリス・ブランショ『明かしえぬ共同体』で、ともに、1968年前後に世界で同時多発的に起きた社会運動がテーマである。
 まあ、60年、70年安保闘争に関連して、読んでおこうと思った本ではある。
 
Book3
 
 70周年記念として、筑摩書房がこれまでの主要な出版物を展示していた。
 懐かしい「世界文学大系」も展示されていた。発行当時は人気の全集だったが、A5判で3段組みの小さい活字がびっしり詰まった重たい本は、活字が大きくて小型の本を好む最近の読者には敬遠されるだろう。
 しかし、筑摩書房といえば、全集もので優れた出版が多い。「世界文学大系」をはじめ、『定本柳田国男集』『宮沢賢治全集』『太宰治全集』など、装丁を変えて現在にいたるまでロングセラーとして版を重ねている。
 
 目についたのは、太宰治の初版本で、とくに『人間失格』と『ヴィヨンの妻』の初版は初めて見た。
 古書店に出ればとんでもない値段がつくだろう。
 
 
 
 実は失敗した。同時開催の「デジタルパブリッシング・フェア」で、電子ブックの製作システムを調べようと思っていたのだが、こちらは土曜日までだった。昨日出かけるべきだった。
 個人的には書籍の電子化はあまり賛成したくないのだが、時代の流れで知っておかなければならない。
 
 早晩、内部で書籍の電子化ができるようにしておきたいと考えている。
 しかし、先日テレビでやっていたが、本をバラバラに断裁してスキャナにかけ、電子化する方法は絶対にやりたくない。
 
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