![Book1 Book1](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/c6/79a3ac57ed5a1ebbeee6d230ea3430d0.jpg)
毎年この時期に東京ビッグサイトで行われている「東京国際ブックフェア」に行って来た。
出品されているほとんどの本が2割引で買えるのがメリットなので、高価な本はこの機会に買うようにしている。
しかし今年はとくに買いたい本はない。なので、様子見である。
混雑しているという噂だったが、たしかに込んでいた。
それもそのはずで、例年に比べて会場が狭い。
昨年までは「過去最大」がうたい文句だったが、さすがに今年はそれはない。
出版不況で出展する出版社が少なくなり、ブースの規模も全体的に小さく感じる。
あまり見どころのない展示会で、ひときわ人だかりがしていたのが筑摩書房のブースだ。
![Book2 Book2](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/78/5d5f2358412cda2b4e06207e178beadb.jpg)
創立70周年ということで、気前よく在庫を出してくれているので、ついのせられ、今ここで買う必要のない新書と文庫を買ってしまった。
絓秀実『1968年』とモーリス・ブランショ『明かしえぬ共同体』で、ともに、1968年前後に世界で同時多発的に起きた社会運動がテーマである。
まあ、60年、70年安保闘争に関連して、読んでおこうと思った本ではある。
![Book3 Book3](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/0f/92b3ba416427861b24eb9b29f7fb4ade.jpg)
70周年記念として、筑摩書房がこれまでの主要な出版物を展示していた。
懐かしい「世界文学大系」も展示されていた。発行当時は人気の全集だったが、A5判で3段組みの小さい活字がびっしり詰まった重たい本は、活字が大きくて小型の本を好む最近の読者には敬遠されるだろう。
しかし、筑摩書房といえば、全集もので優れた出版が多い。「世界文学大系」をはじめ、『定本柳田国男集』『宮沢賢治全集』『太宰治全集』など、装丁を変えて現在にいたるまでロングセラーとして版を重ねている。
目についたのは、太宰治の初版本で、とくに『人間失格』と『ヴィヨンの妻』の初版は初めて見た。
古書店に出ればとんでもない値段がつくだろう。
実は失敗した。同時開催の「デジタルパブリッシング・フェア」で、電子ブックの製作システムを調べようと思っていたのだが、こちらは土曜日までだった。昨日出かけるべきだった。
個人的には書籍の電子化はあまり賛成したくないのだが、時代の流れで知っておかなければならない。
早晩、内部で書籍の電子化ができるようにしておきたいと考えている。
しかし、先日テレビでやっていたが、本をバラバラに断裁してスキャナにかけ、電子化する方法は絶対にやりたくない。
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