ひまわり博士のウンチク

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ガザからの緊急メール(18~20)

2009年01月05日 | ニュース
Gaza

(写真:news-pj.net)

Gaza2

(写真:tigrimpa)

 今朝の新聞で、イスラエル軍の地上部隊がガザに進行したことが伝えられました。
 狭い地域に押し込められ、過密状態のパレスチナ居住区で地上戦がはじまれば、多数の非戦闘員が巻き込まれることは必至です。
 イスラエルはどうやらパレスチナ人を皆殺しにつもりのようです。
 これは、ナチスのユダヤ人虐殺と同じことを、今度はユダヤ人がパレスチナ人に対して行うこと。
 しかし、唯一の超大国アメリカは、この惨劇を止めるどころか奨励しています。
 なぜなら、アメリカはイスラエルに対し、毎年莫大な軍事援助を行っていて、それはそのままアメリカの軍需産業に還元されるからです。
 不景気なアメリカとしては、手を汚さずに国益をはかる“好都合”なイスラエルの軍事行動というわけです。
 したがって、アメリカに追随する日本の政府も、はっきりした反対声明は出さず、アメリカに停戦の仲介を求めることもしていません。
 たいした調査もせず、大量破壊兵器を持っているからという疑いをかけて、イラクを攻撃したにもかかわらず、これほどの大惨事を起こしているイスラエルには何の行動もとらないばかりか、支援さえするアメリカに対しても、厳重に抗議する必要があります。
 ほんとうはこのような手段は関係のない人も巻き込むことになり、あまり用いたくはありませんが、イスラエル支援産業に対する不買運動を起すことで、政府を動かすきっかけになると思います。
 関連企業は、【こちら】に掲載しました。(記事の後半)


 京都の岡真里さんから最新情報です。

…………………………転送・転載歓迎…………………………

京都の岡です。

 ガザのアブデルワーヘド教授のメッセージ(その18)を転送します。

*前回最後にお送りしたのは(その16)でしたが、バックナンバーに重複があったため、今回、調整しました。(その17)がMLでは流れていませんが、欠落ではありません。

*これ以前のメッセージは、訳文を推敲し、以下のサイトにアップされています。

●TUP-Bulletin  
 http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/

●NPJ通信(写真入り)
 http://www.news-pj.net/npj/gaza/index.html

●ガザの写真   
 http://picasaweb.google.com/tigrimpa/wLVhCF?feat=directlink

みなさんのご協力に感謝します。

おか まり

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●ガザより(18)
 嘆きと悲しみと死と 2009年元日のガザ


2009年1月1日 6:34PM

 2009年元日のガザはどのような姿か? 
 死がガザを覆い尽くしている。嘆きと悲しみが2009年という新年の挨拶なのだ。
 血と大量の死体の匂いがする!毎分のように悪い知らせが新たに届く。
 爆発音、爆撃、ミサイルの飛来音、崩壊、荒廃、イスラエルの無人機、アパッチヘリその他の軍用ヘリ、F16型戦闘機、足元を揺るがす大地。
 破壊の跡がいたるところに。死体、千切れた四肢、泣き叫ぶ子ども、幼子や夫を探し求める母親。
 どこに行けばいいのか、どこに隠れればいいのか、誰にも分からない!
 イスラエルの攻撃のもとでは、安全な天国などどこにもありはしない。
 市民社会の施設さえ標的にされた。法務省、教育省、文化省が破壊された!
 モスクも手ひどくやられた。うち6つは過去のものになってしまった。
 これらモスク周辺の何十という家も蹂躙され、粉砕された。
 人々は死に、また傷ついた。今日、2009年1月1日までに、攻撃で2000人以上が負傷し、420人以上が殺された。この数字には50人を上回る子どもたちが含まれている。
 今日、ガザ市だけで、20回以上の空襲が実行された!最後の攻撃で、ジャバリーヤ難民キャンプの4階建ての建物が破壊され、少なくとも15人が殺された!

 このメッセージを書いているさなかにも、ガザ市北部、シェイフ・ラドワーンで5階建ての建物が数分前、イスラエルの軍用機によって粉々に破壊されている!
爆撃についてこれ以上、書き続けることができない、たった今、3回目の大爆発が起こった!

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●ガザより(19) ガザが再び燃えている

2009年1月1日 10:45PM

 法務省(新築)、教育省(新築)、囚人問題省、立法評議会(新築)、両替所3軒、モスク3つ、民家3軒、移動中の車2台、そしてその他の建物も、空と海から、二度、三度と攻撃された。古い地元の石鹸工場も今朝、攻撃された。
 無人機とF16が何機か今まさに空を飛行中だ。朝には20機もの航空機が空にあった。昨夜、ガザの人間は1分たりとも眠れなかった!

 イスラーム大学のイスラーム研究の教授でハマースの指導者であるニザール・ライヤーン博士が今日、殺された。F16がジャバリーヤ難民キャンプ中央部にある彼の4階建ての自宅を爆撃したのだ。彼の4人の妻たちと9人の子どもたちもいっしょに殺された。これまでの捜索で彼の家族14人が瓦礫の下敷きとなっていることが判明している。同地区の住居多数が大きな被害を受けている。
 いくつかは人間が暮らせる状態ではなくなってしまった。
 ライヤーン博士は前にイスラエルが侵入したとき、戦闘で息子二人を亡くしていた!

 あらゆる形で、毎分のように、ガザが再び燃えている!

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●ガザより(20) 真夜中のガザ

2009年1月2日 1:41AM

 完全な暗闇だ。ガザ市内の80%以上がすっかり闇に覆われている。
 この暗闇のなかでは自分の指さえ見えない!
 一方、家の外では、無人機が頭上で唸り、軍用ヘリが空を徘徊している。
 家のなかに目を戻せば、子どもたちは就寝時間になっても床につきたがらない!
 悪夢や爆撃、爆発を恐れているのだ。当然のことだ!

 ルーティンとなった航空機の音が6日以上にわたり昼夜を問わず続いていたが、それが突然、消えた。・・・爆発音。・・・継続する爆発音。・・・一連の爆発。・・・ほかにも身の毛のよだつ爆発が複数。・・・爆風・・・遠くで燃え盛る炎。
・・・子どもたちがベッドから飛び上がる。恐がって・・・震え上がって・・・不安そうに・・・どうしたらよいか分からずに!どこかに身を隠したい、でも、行くところなどないのだ。

 まるでマットレスの下で爆発音がしているみたい、どうしたらいいの?と再び訊ねる。ただ待つしかないんだ!だが、どうしたら子どもに待つことを納得させられるだろう?しかも、何を待つというのだ? 今度は、救急車と消防車のサイレンが聞こえてくる。それでようやく我にかえる。自分がガザにいて、小さな発電機を動かして2009年新年に世界に向けてメッセージを書いているのだということに。

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