monologue
夜明けに向けて
 



今朝も目覚めてシャワーのあとの身じまいを終えた頃、TBSテレビでサッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会、準決勝オランダ対アルゼンチン戦の放送が始まった。お互いに守備が固くなかなかシュートを打たせない。前半後半を通じて緊張感のある試合が続く。雨の中、延長を含め120分を戦いきり0対0のまま決着がつかずPK戦に突入した。
 オランダのルイス・ファン・ハール監督は、準々決勝のコスタリカ戦でPK戦に突入すると正ゴールキーパーのヤスパー・シレッセンに代わってPK戦専用に用意したティム・クルルを起用してPK戦を4-3で制した。クルル(26才)は、ADOデン・ハーグのアカデミーから、18歳のときにイングランドのニューカッスルへ移籍した選手で身長193センチで手足が長くPK戦のスペシャリストとして待機していた。今回もPK戦にもつれこめばクルルが起用されると思っていた。
ところが、オランダはすでに選手交代枠の3人を使い切っていてPK戦を正ゴールキーパー、ヤスパー・シレッセンで臨まざるを得なかった。コイントスで先攻のオランダの1人目と3人目をアルゼンチンのGKロメロが止め、後攻のアルゼンチンは4人全員が成功。アルゼンチンはPK戦を4−2で制して決勝戦をドイツと闘うことになった。オランダファンは選手交代枠を1人残しておいてPK戦にクルルを投入するべきだったとだれしも思うことだろう。そのためにだけ120分待ち続けついに待ちに待ったPK戦に突入しても出場の機会を与えられずチームの敗戦を目のあたりにしたクルルの心中に去来したものは何だっただろうか。
fumio

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )