『いつも、いつでも元気炸裂!』

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秋という言葉で・・・その2.

2021-09-19 08:52:10 | 喜怒哀楽をポジティブに
夏が一番好きな私が「秋」に思うシリーズ・・・2. 

早朝には昨日の続きのように厚い雲が空を覆っていたが、次第に明るくなり、
7時ごろには太陽の光も拡がってテラスに映る物干し竿や植木鉢の影も黒く、
はっきりとしてタイトルの「秋」を思わせるに相応しい清々しい一日の
始まりを感じる。

昨日は「実りの秋」について思うことを書いたが実りの秋に結び付く
といわれる言葉でひとつ書き忘れたようなことが・・・
それは蜻蛉(とんぼ)・・・
子供の頃にいろんなトンボを見て捕まえたくなり友達と走り回った
記憶がくっきりと蘇る。

江戸中期に活躍した女流俳人、加賀の千代女の
「とんぼつり 今日はどこまで行ったやら」の俳句そのもののように
時間を忘れとんぼを追いかけていた。

中でも一番多く見かけたのはシオカラトンボ、そして麦わらトンボ。
シオカラトンボとムギワラトンボは雌雄の違いで同じものであると
いうことを知ったのは大人になってからだった。 

すこし高いところを悠々と飛ぶオニヤンマへは憧れのような気持ち
を持っていた。(飛行機をイメージしていたからかもしれない)

ホバーリングのような動きから空中でひらりと体をひねり夕日を浴びて
その赤い体をますます赤く染めるような赤とんぼ(アキアカネ)の姿・・・、
水面に近いところでその繊細できれいな色の羽と体をそっと休める糸トンボ・・
本当にたくさんのトンボを追いかけ、オニヤンマを捕まえた時などは
得意満面・・・母の前でも嬉しさのあまり顔が緩んでいたと思われる。

さて、冒頭の実りの秋に結び付くと言われるトンボについては・・・

秋は収穫の季節でトンボはその収穫を象徴する昆虫だと考えられ、
害虫やスズメバチ、アブなども食べてくれる益虫として人間にとっては
ありがたい生き物だったようだ。

 日本列島へ水稲耕作が伝わり、狩猟や採集を中心とした社会(生活)から
農耕を基盤とする社会へと変化した弥生時代に作られたという銅鐸にも
稲作に関する絵やトンボ、カマキリ、クモなど害虫を食べる益虫も描かれて
いることからも秋の収穫とトンボとの深い関りが紀元前からすでに伝わって
いたのだろうか。
そして長い歴史を経た現在までも繋がって・・・・。

特にお盆の精霊祭りの頃に現れる赤とんぼの仲間たちは「精霊蜻蛉
(しょうりょうとんぼ)」と言われ、日本人の長い歴史の中で収穫の
秋に精霊となって帰ってくる故人として大切に思われてきたという。

風習やしきたりなどには関心もあり、頷けることも多い私だが信仰心や
宗教心となると全くと言っていいほど遠い存在・・・

そんな私でも赤とんぼ=精霊と言われるとあの赤い体や動き、そして
高いところから広い範囲を見下ろし、あたかも何かを伝えてくれるような
飛び方を見るとそっとしておかなければ・・というような他のトンボには
ない、なぜか不思議なそして神秘的な印象さえ湧いてくるようだ。

「秋」はアキアカネに通じると言ってもいいのかもしれない。
 今、この時間、小さな雲一つない青空が広がっている。
これぞ秋・・と思わせるような空と空気・・・
今年はどこかでアキアカネに会えるような気がする。
                         
コメント (4)
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