最近、ブログ友たちの野鳥や自然の木々や草花の記事にヒントをいただき、
いずれやってみようと思っていたことを実践後、即座に効果(?)が
あったという嬉しいことが・・・。
それは最近我が家を訪れる野鳥たちが少なくなり、少し寂しい思いを
しながらも我が家の狭い庭には椿以外に小鳥たちが好んで集まるような
木々が無いため致し方無いとも思っていた。
それでも「椿」には時々メジロやヒヨドリが立ち寄り、隣家の庭の
かなり大きくなった蝋梅にも小鳥たちがやってくる。
今日も朝食後リビングから庭を眺めながら・・・
もうすぐ2月になるのに今年はジョウビタキもまだ(?)来ないので
このまま(あの姿を見ないまま)春を迎えるのかな・・と思っていたら
代わりにやってきたのがツグミ・・・
私はツグミが3、4歩歩いては立ち止まり胸を張るあの姿が大好きなので
つい、あの何度も話題になる嫌われ者のようなヒヨドリと比較してしまう。
(ヒヨドリの良さも知っているつもりの私も・・・)
あまり大きさが変わらないヒヨドリとツグミだが彼らが与える印象は
こんなにも違うものなのか・・・
いつ来るかわからない野鳥たちを意味も無く待っていたその時、
一羽のメジロがやってきて椿の木の小枝の間を目まぐるしく移動しながら
器用に花びらの間に嘴を入れていた。
もう少しいて欲しいと思った瞬間、私の気持も知らず、情け容赦なく
素早く飛び去ったその時・・私の頭に閃きが・・(少し大袈裟だが)
その大袈裟な閃きは『そうだ、バードバスを作ろう!』・・・だったのだ。
そして簡単に素早くできる物としてテラスの隅に保管してある植木鉢と
植木鉢トレーの中から多少重量感のある素焼きの物で植木鉢の上にトレーが
ピッタリと収まる少し大きめの物を選び水を張って木蓮の木の下に置いた。
昼食時に何気なくテレビから目をそらすとレースのカーテン越しに
何かが細かく動くのが見えた。
さては・・と思うと予想どおりバードバスに小鳥が・・・『やったぁ~』と
思いながらも悟られぬよう静かに腰を上げ、妻千恵子選手と一緒に
ガラス戸に近づくと一羽のメジロがバードバスの淵に留まり、嘴だけでは
なく、顔も水の中に突っ込んだかと思うと素早く全身を水の中へ・・・
そして水中で一瞬羽ばたいたかと思うとまた淵に戻り、その後また水中へ・・・
思わず笑みがこぼれる二人・・・
メジロが飛び去った後も興奮冷めやらず、食事中も庭に注目・・・
食後しばらくすると今度はヒヨドリの到来・・・
千恵子選手が『お父さんっ、今度はヒヨドリよっ!』とうわずった声で
私を呼んだ。
ヒヨドリは水を飲み、顔を洗うような動作だけで沐浴(?)はしなかった。
日頃の悪行(?)を反省していたのかもしれない。
一年中(春先は特に)花をめぐってヒヨドリと我が家のモップばあちゃん
(千恵子選手)の戦い(小競り合い)が行われているのだが、今日の
ヒヨドリの姿にはかわいらしさを感じたようで口元が緩んでいた。
千恵子選手は日頃宿敵と思っているヒヨドリに好感を・・と言うほどでも
なさそうだったが相手(ヒヨドリ)の気持も少しは汲み取ったのだろうか・・・
そこで私は名奉行よろしくあたかも双方の言い分を聞き、名裁きを行う
かのように千恵子選手に過去に調べたヒヨドリの生態や平安時代から
貴族に飼われていたこと、家に巣を作られると縁起がいいとされて
いたことなどを話し、更に私が一番感心しているのはその巣作りと
子育てだということも話し、その巣についてのうんちく(?)を・・・
ヒヨドリの巣をご存知の方もあると思うが、あの姿や、逞しい生活ぶりに
似合わぬと言ってもいいくらいにきちんとした巣をつくるのだ。
比較するのもどうか?・・と思うがあの穏やかで温厚そうな「鳩」が
小枝だけを無造作に絡ませたような簡単な巣をつくるのに対し、
ヒヨドリはヒナ達が住みやすいようなそして綺麗な巣をつくるのだ。
巣はおわん型で特に内装(?)が素晴らしい。
色んな木の小枝や蔓(つる)、枯れ葉などを器用に組み合わせ、
特に長い蔓状の草を上手に丸めた内部はヒナたちが住みやすく、しかも
堅牢さも保っていると思う。
初夏から秋までの間が繁殖期のようで、巣が出来上がると雌鳥は3~5個
位の卵を産み、2週間ほどで孵化・・・そしてヒナの世話は雄雌両方で
行い、ほぼ10日間ぐらいで巣立ちを迎える・・・
餌を見つけると素早く行動するのと同じように巣作りから巣立ちまで
おおよそ1カ月という早業はさすがだと思う。
食後暫くするとまたメジロが・・・
そして私が自室に戻った直後にまた千恵子選手がドアの外から
『お父さん、お父さん』と私を呼び、ヒヨドリが2羽水を飲んでいるという。
私がリビングに戻った時には1羽だけだったがその後もメジロやヒヨドリが
何度も訪れ、メジロはしょっちゅう水浴びを・・その様子がまことに可愛い。
ちょっと思い付き、すぐにやってみたことがこんなに嬉しくほのぼの、
ほっこりとした気持ちに結び付くとは・・・
それにしても野鳥たちがこんなに頻繁に顔を出すとは?・・・
今までは気づかなかったが常に上空や近くを飛び回っていたのかもしれない。
私がバードバスを作り、鳥たちがその水を見つけたことで小鳥たちも
幸せな気分になってくれていたら・・・
あの動き、あのしぐさがきっとそうなのだと思う。