私は『爺さんカルテット』の仲間たちから時々、『奇人、変人、暇人』などと
笑顔で言われることがある。
それも一人ではなく時には三人揃ってと言う場合も・・・
彼らは決して大袈裟に言ってるつもりではないらしい・・・
ま、自分でもそう思わないこともない・・・というか、そうなのかな?
と思うこともあるがほとんどの場合は彼らにとっては特別気にする
必要がないと思っていたり、何も気にせず何気なくやることを私が
彼らにとって思いがけない考えや方法でやることを見たり聞かされたり
したときに『ちょっと変わってるな・・』と思う場合のことなのだ。
例えば切手を貼る場合など私は封筒の上と左の端に平行に貼らないと
気持ちがすっきりしないのできちんと計ったようにして貼ることや
単なるメモ用紙を何枚も作るようなときも当然のごとく大きさは揃え、
そこに罫線を弾く場合は必ず定規で等間隔に測り、定規で線を引く
ことにしているが彼らは単なるメモなんだからそこまでしなくても・・・と
呆れた様子で軽くジャブを入れてくるのだ。
パソコンの活用やパソコンの周辺機器についてもhighdyさんに教えて
いただくような裏技やちょっと高度な知識などを得たがる私に対し、
もう仕事は辞めたんだし、ゆっくりのんびりすればいいんじゃないの?・・・と
『無駄な抵抗は止めよ・・・』と言わんばかり。
さすがに車で出かけるときは昔から車の運転が好きで、運転歴も50数年・・・、
メンテにも多少の知識もあり、定年退職後は『寄らば大樹の陰』から離れ、
運送業で16年間身を立ててきた私の実績(?)を認めてくれる彼らだが、
奇人、変人・・・の評価は下記のことによるもの・・・・
私は決して自慢するわけではないが、どんな駐車場でも駐車は5~10秒で
完了しなければならないと思っており、仲間の爺さんたちを乗せたときも
変わらないので彼らは『普段shimaさんは何事にも慌てないのに何故
駐車するときだけは急ぐのだろう?・・・』と彼らは怪訝そうな顔をし、
奇人、変人扱いとなるのである。
更に駐車に関しては左右に5cmぐらいの余裕が(幅)があれば、躊躇なく
駐車態勢に入ることについても私のことを信用はしているがハラハラもする・・・ということでこれまた奇人扱い。(これについては彼らから感嘆の声もあるので
私としても異論を唱えずいい意味で納得・・・)
さらに私の奇人、変人、暇人(決してひまではないが・・・)は続く・・・
『爺さんカルテット』の中で一番先に定年を迎えた私は定年前には
既に決めていた定年後の仕事(運送の仕事)を始める前に家族や
「爺さんカルテット」を含む友人たちからshimaさんは長い間頑張って
きたのだからここらで少しゆっくりしたらどうか・・・という声に私は
いつもの決め台詞『60、70はまだまだ洟垂れ小僧』なのだからと言いつつも
これからまだまだ頑張るため、少しゆっくりと・・・と思い、その間
とんでもないことに挑戦することにしたのだが・・・
それはな、な、なんと・・・
映画やテレビに出演するエキストラをやってみよう・・・・ということで
ある芸能プロダクションと契約。
誰でも芸能界って実際にはどんなところかな?・・・とか撮影って
どのようにしてやるのかな・・・近くで見るタレントや女優などはどんな
感じなんだろう・・・と思うことや関心はあってもそこに身を置き、自分も
実際に体験してみようとはなかなか思わないようだ。
ところが私はやっぱりみんなが言う奇人、変人、暇人、だったのだろうか、
『他人(ひと)がやらないことをするのが私なのだ・・・』と迷うことなく
す~い、す~いと足を踏み入れたのだ。(ちょっと大袈裟だが・・)
そして、顔も出ず、台詞もないCMや映画テレビのエキストラと運送業を
掛け持ちの生活が始まったが、当分は収入がほとんどないエキストラを
選択し、それなりに楽しい思いや、いい経験をしたと思っている。
もう17年も前のことだがよ~く覚えている。
日当4000円ぐらいの報酬で、ロケバスに乗り、支給される弁当を仲間たち
(エキストラ)と食べたこと、指定された安い民宿で泊まったことも
いい体験だった。
出演とまでは言えないかもしれないが、台詞もほとんどなく、長時間の
ロケでも映像としてはほんの一瞬というような自分の姿を映画や
テレビの画面を通して見たことも、そこで知り合ったエキストラたちの姿と
個々の思いに触れたことも今となっては懐かしい。
目の前で見る俳優や女優たちの姿には良くも悪くも思いがけない
言動があり、『人は見かけによらぬもの』を実感したことも貴重な体験となった。
さて、ここで奇人、変人の由来(?)ともなっているその最たるものを一つ・・・・
私はブリや魚で有名な富山県の氷見市で育ったが魚介類が苦手・・・
というより「イカ」「たこ」「カニ」「貝」「エビ」「魚」「イクラ」や「すじこ」など、
生は勿論、焼いても煮ても干物でも加工(かまぼこ、ちくわ、はんぺん、
さつまあげなど)したものでも全く食べないのでこれも仲間たちからは
『本当に変わった人』だと思われている。
彼らとは何十年もの長い付き合いでそもそもはこの偏食が原点かも・・・。
変人ぶり暴露のついでにこれを定義づけすると・・・・
『水中に生息し、自らの意思で行動するもの』ということとして、昆布や
わかめ、海藻類のように自分の意思がないと思われるようなものは洗面器
いっぱいでも食べる・・・などと開き直るのである。
これはそこに餌となるものがあるから動く・・・敵が接近してきたから
逃げる・・・など自ら動くからいやなのではなく共通点がそこにあったと
いうことで・・・。
体質やアレルギー等の問題ではなくただ、単に匂いが嫌なだけなのだが
インスタントラーメンやお菓子についても口に入れた途端、
『あっ、危険物の匂いがする・・』と思ったときに袋の裏の成分を見ると
鰹だし、鰹エキス、魚介エキス、アサリエキス、ホタテエキスなどと書いてあり
これらの匂いや香りはすぐにわかるという得意技を持っているのだ。
(決して自慢にはならないが)
したがって袋麺やお菓子を買うときには妻も何倍もの神経を使うようだ。
魚介類のすべてが嫌いで食べないのは日本人としてはいかがなものか・・・と
思われるのは当然のことでそのかわり・・というと言い訳めいたことに
なるが肉類と野菜は大好きで私の健康の秘訣(?)はこの肉や
野菜にあると思っているのだ。
これを言葉で表すと『食前食後に、肉、勿論食事も、肉、おやつに、肉、
夜食に、肉、寝る前に、肉、目覚めに、肉』でもいいくらい肉が好きなのだ。
・・・と言ってももちろんそんなに食べるはずもなく、当然食事時だけなのだが・・・。
最近は仲良しグループ『爺さんカルテット』が直接会うことはないので
まだまだあるはずの奇人、変人、暇人を大笑いしながら語り合えないが
今落ち着いて考えると自他共に認める奇人、変人、暇人の話題はまだまだ
ありそうだ。