え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

情婦

2011年11月28日 | クラッシック
1957年 アメリカ ミステリー/法廷劇
監督・脚本/ビリー・ワイルダー 脚本/ハリー・カーニッツ 原作/アガサ・クリスティ
出演/タイロン・パワー、マレーネ・ディートリッヒ、チャールズ・ロートン

(90点) オススメ! 法廷劇の古典的名作

金持ちの未亡人が殺された。
犯人として捕まったタイロン・パワーは無実を主張。
病気治療中の老齢ながら敏腕弁護士チャールズ・ロートンに弁護を依頼。
タイロンの誠実な雰囲気から無実を確信したロートンだったが、未亡人の多額な保険の受取人が彼と知る。しかもアリバイの証人が彼の愛妻マレーネ・デートリッヒただ一人だと言う。
身内のアリバイ証言では信頼性が薄い。
しかも、こともあろうにその唯一の味方であるはずのデートリッヒが検察側の証人として夫の有罪を主張。
悪い女やでーコイツは!と思っていると、その女の秘密を握っていると言う謎の密告があり・・・。


「情婦」という邦題とポスターデザインからてっきり不倫モノの映画かと思いきやミステリーの女王アガサ・クリスティーの法廷劇でビックリ。
名優たちの演技とウィットに富んだ会話劇の面白さに溢れている。
どんでん返しのラストが有名らしいが、ちょっとやりすぎな感じを個人的には持った。
でも大人なユーモアに満ちた一級のサスペンス映画として見応え十分。
デートリッヒはいけ好かないオバチャンだが知的エロスを感じる。流石だ!


(2011年6月ベイシティTOHOシネマ午前十時の映画祭1,000円にて鑑賞)

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アイ・アム・ナンバー4

2011年11月28日 | SF
2011年 アメリカ 110分 SF/超能力/青春
監督/D・J・カルーソ 製作/マイケル・ベイ
出演/アレックス・ペティファー、ティモシー・オリファント、テリーサ・パーマー
    ダイアナ・アグロン、カラン・マッコーリフ

(70点) テレビシリーズの第一話みたいなノリのSFファンタジー

惑星最後の生き残りの超能力者9人は、その種族を根絶やしにしようとするサイコキラーなエイリアンから逃れるためいろいろな星にバラバラになって身を隠していた。
その一人の青年は地球にいた。超能力が覚醒すれば反撃も可能だが今はまだ守護神のアンちゃんに守られながらジョン・スミスと言う偽名を使ってアメリカ全土を転々としていた。
敵は律儀にナンバー1から順に殺して行く。そしてナンバー3が殺されて、ナンバー4のジョンスミスは能力が覚醒。手がピカーッと光るの。
その覚醒によって敵に居所が知れて、さっさと逃げて新天地で高校生として初恋なんかしたりする。
でも手がピカーッと光ったり敵が襲ってきたりグラマスな暴走ねーちゃんがやってきたり、守護神が殺されたりして、えらいこっちゃえらいこっちゃヨイヨイヨイで次回に続く・・・?


「トワイライト~初恋~」の吸血鬼を宇宙人にしただけのティーン向けのSFテレビドラマの第一話として観ればそれなりに良く出来ている。
後半に登場するグラマスな暴走ねーちゃんは面白そうだけど他は無難な感じで特別印象には残らないが、続編が出来れば一応観るかも。
続編で化ければ面白いシリーズになるかもしれないけど。


(2011年6月ベイシティTOHOシネマにてポイント鑑賞)

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火車

2011年11月28日 | サスペンス・ミステリー
2011年 日本(テレビ朝日) 2時間ドラマ ミステリー/テレビドラマ
監督/橋本一  脚本/森下直 原作/宮部みゆき
出演/上川隆也、佐々木希、田畑智子、寺脇康文、ゴリ

(78点) ほぼ原作どうりだがなんか物足りない

前の事件でチンピラに足を撃たれて休職中の刑事のもとに名ばかりの親戚の甥っ子が訪ねてくる。婚約者が失踪したので探して欲しい。と言う一方的な頼みだったが仕方なしに捜査を開始するとその女は人の名を借りていたことが判る。そして借りられた女はどうも殺されているかも知れない。果たして婚約者の女は何故別人に戸籍ごと成りすまさなければならなかったのか?真相を追うごとに謎は増え女の凄まじい人生が見えてくる・・・。

ベストセラー作家宮部みゆきの小説の中でも特に人気の高い名作を土曜ワイド劇場の時間枠でスペシャルドラマとして放映。
1994年にも同じく土曜ワイド劇場で「火車 カード破産の女」として製作されていて二度目のドラマ化。
数年前に原作を読んで感動した直後に前ドラマを再放送で録画してちょっと観たが原作ではちゃんと登場しないヒロインが最初から出ずっぱりで原作のイメージが崩されて途中で見るのを止めてしまったが今回ちょっと調べたらアレはアレで評判が良かったらしくちゃんと観ておけば良かったと少し後悔。
今作はほぼ原作どうりの構成で楽しめたのだが、分厚い文庫本を二時間弱でやるのには無理があるのか、なんかアッサリしていて物語りは終わっているのにイントロにしか感じられない物足りなさがあった。原作はもっと面白い。
佐々木希の使い方は間違っていないが原作を知らない佐々木希ファンには主役なのにセリフもなくほとんど写真とイメージショットだけの登場にガッカリしたみたい。


(2011年11月5日放映ドラマを同月録画にて鑑賞)