風竿の「人生の達人」烈伝

愛すべき友、仕事・趣味の磯釣り・ゴルフ・音楽、少しの読書などにまつわるあくまで「ヒト」に重点をおいたブログです

大根の葉っぱ

2013年12月21日 23時57分56秒 | 風竿日記

秋から冬にかけての私のささやかな愉しみがある。

別にたいしたことではないのだが・・・・。

間引きされた大根の葉が市場に出回るのだ。

これを綺麗に洗って、鷹の爪を入れ、塩で一晩漬け込むと・・・・

これがあーた、えもいわれぬお漬物に生まれ変わるんでアール。

温かいご飯に味噌汁でもあれば、これだけで充分な食卓が囲めることになる。

しかも一袋鈴なりに詰め込まれていて、100円

道の駅「黒髪の里」で買えば消費税はそれに含まれているのである。

本当は大根のタネにに生まれてきて、私のような立派で大きな大根になりたかったであろうに、

青々と葉っぱを広げ、今から立派に成長しようか・・・・

という時に、仲間の成長を助けるためにあえなく間引きされてしまった輩が、一把からげて100円なんである。

そんなことを思いながら、丁寧に扱って一夜漬けにする。

大きなボールに寝かせて、中蓋を敷き、上から2リットルのペットボトルを重石にして、

「美味しくなってちょんまげ!」

とおまじないを唱えると、

次の日には、ほかほかご飯の親戚になるんである。

ところがこれが抜群の旨さ。

禅の教えにもある一汁一菜の戒律を守ることにも通じる。

塩加減でその日の出来栄えが違ってくるので、結構奥が深い、菜っ葉漬物道。

この方40年の年季を積み重ねた私は、風竿流免許皆伝の漬物師だと自負している。

モニターは我が家の奥方様であるのだが、

一度口にすると狂喜乱舞して、泣いて喜ぶのだから、まんざら手前味噌ばかりではないんである。

そして間引きされた大根の葉が、こうして生まれ変わることも実に素晴らしいことなのである。

それは大袈裟に云うと、循環型社会のささやかな担い手ということにもなるんである。

それにしても大根の葉の一夜漬け、これほど旨いものがあるだろうか。

 


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