我が家の裏は広大な湖
そこから小さな川が流れていて
毎年5月の中旬頃からホタルが舞い始めるのです。
家の電気を消して
しずかに息をひそめて川を覗くと
今夜も幻想的な踊り子のショーが始まります。
まだ小学生の頃は、中川という鹿島市内を流れる清流に無数のホタルが乱舞したものでした。
川岸に榎屋という料理屋があり、そこからホタルを眺める人で一杯になるほどでした。
街中にも、いくらでもホタルは飛んでいました。
思えば昔の日本は誰もが貧しかったのですが、その分ある意味、随分と贅沢であったようにも思えます。
モノはなく、お米もまだ配給制だったように思いますが心は美しく、人を慮る優しい人々で溢れていました。
昭和30年代とはそんな時代でした。
ホタルを捕まえてきては、
蚊帳の中で放ち、
光のショーを眺めながら眠ったものでした。
今の子供たちに・・・・、
そんな「素敵な悪戯」はできないでしょう。
それくらい私は贅沢な時代に育ったことを、しみじみと有難く思います。
さて、今年も武雄温泉保養村一帯の「ほたるまつり」の季節がやってまいりました。
武雄が誇る世界一の登り窯である「飛龍窯」で焼いた1000本の燈篭の中でのロマンティックなコンサートがあります。
今年はWEST WINDSで出演させて頂き、45分ほどライブ演奏致します。
ホタルの飛び交う中で、心のこもった歌を披露できたらと願っております。
どうぞ遊びにお出かけください。
なお雨天の場合はディアジョンで行われます。