21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

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アベ売りと円高加速

2016年01月07日 20時11分50秒 | Weblog
株安と円高の連鎖が止まらない。

 年明けから自民党がアベノミクスの成果を宣伝しているが、一方でnikkei 225はこの4日間で1200円下落した。 年明けから4日も連続で株価が下落するのは21年ぶりのことらしい。
 アベノミクスの成果を主張する政治家が政治ニュースで紹介された後、下げ止まらない株価が経済ニュースで紹介される。 滑稽だ。


 円高が止まらない要因は、円売り圧力が弱まっているからだ。円売り圧力が弱まっているのは、追加緩和期待が減速しているからだ。 日本銀行追加緩和期待が減速しているのは、政府がデフレ状態であることを否定しているからだ。 政府は、デフレ状態である現状を正確に認識していない。 デフレが止まっているのは、彼らの脳内花畑の中だけであり、現実はデフレから脱却できていない。

 インフレ率が上昇している時にデフレを否定するのであれば、追加緩和期待は減退しない。インフレ率が下落した時に追加緩和を行う可能性が残されているからだ。
 インフレ率が下がっている時にデフレを否定しているのが問題だ。 一段とインフレ率が下落したとしても追加緩和が行われない可能性が高い。



 日本はデフレ状態である。デフレ要因はエネルギー価格の下落だ。 物価が上がらないにもかかわらず、日本銀行は追加緩和に消極的である。 無責任である。  取るべき必要な行動を考えることよりも、行動をとらなくて済む言い訳を考えることにだけ時間を使っているようにみえる。  まるで白川総裁時代の日本銀行に戻ってしまったようだ。

 日本のデフレ状態は継続するだろう。デフレ要因は輸入物価の下落だ。
日本銀行は必要な追加金融緩和策を考えることに時間を割くだろうか? 行動をとらない言い訳を考えることだけに集中するのだろうか?

 中央銀行に独立性が与えられているのは、政治的な圧力から解放して、金融政策目標に集中させるためだ。 海外では中央銀行が責任を持って自由に金融政策を展開している。 日本銀行にも「デフレ脱却」の金融目標に責任を持ってほしい。 日本では、「独立性」が無責任・無行動な中央銀行を作っていないか?

 再延期された2%のインフレ目標は達成されるのだろうか? 私は疑問だ。 また、言い訳を呟いて終わるのではないだろうか? 「エネルギー価格の下落」を言い訳に使った次は、「輸入物価の下落」を言い訳にするのではないだろうか?


2016年の一週目も終わろうとしている。そろそろ初夢から覚めて、現実を見つめ、行動を起こしてほしい。

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