21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

個人の時代だからこそ、個人を活かす「組織」が栄え、個人を伸ばす「組織」が潤う。人を活かす「組織」の時代。

良いデフレ、悪いデフレ

2008年12月06日 23時54分33秒 | Weblog
 「デフレ」とは物価が下がる現象だ。言い方を変えると貨幣価値が上がる現象である。
 その「デフレ」には「良いデフレ」と「悪いデフレ」がある。

 「良いデフレ」とは企業努力によって生産効率が上がり、また原料費安から生産コストが下がり、より安く売ってもより大きな利益を確保できるために、企業が値段を下げているデフレである。消費者は同じ収入でより多くのモノを買えるようになり、企業は高い利益率でより多くの商品を売れるようになる。名目GDP成長率は大して目立たないかもしれないけれど、実質GDP成長率・一人あたりのGDPの拡大で生活は豊かになる。
 「悪いデフレ」とは景気が悪化したために、物が売れなくなり、在庫を処分するために値引き販売するために起こるデフレである。企業は本来得られるはずだった利益を得られなくなり、設備投資も鈍化する。この場合のデフレとは景気が悪化している兆候である。

 近年の日本の場合、「良いデフレ」の場合が多い。多くの場合、海外生産を拡大したことによるコスト削減の効果があって、安く売っても企業は利益を最大化できたわけである。今年末のデフレでは、原油価格の下落と原料費の下落が企業の生産コストが下がりデフレ傾向が出てきている。特に円高が原料輸入額を大きく引き下げ、企業の収益性を回復させている。

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