21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

個人の時代だからこそ、個人を活かす「組織」が栄え、個人を伸ばす「組織」が潤う。人を活かす「組織」の時代。

アフガンの呪い

2008年06月03日 08時44分47秒 | Weblog
アフガニスタン侵攻を諦め、軍隊を引き揚げた直後にソビエト連邦は崩壊した。これを受けて、オサマ・ビンラディンは「イスラム聖戦士がアフガニスタンでソ連を打ち破り、ソ連の崩壊を引き起こした」と勘違いした。そしてその後、「最強」のイスラム聖戦士の敵としてアメリカ合衆国を選び、アフガニスタンでアメリカも打ち破れると思い込んでいる。とか書いている記事を読んだことがある。記者はおそらく「文明の衝突」を読んだ誇大妄想主義者だと思う。しかし残念ながら、完璧な戦略家が計画的に策動して歴史を動かしているわけじゃない。現実の社会は間違いも起こす人間が、思い込みや感情に動かされながらそれなりの判断を積み上げて進んで行く上に成り立っている。それを超・簡略化することで本質が見えなくなっているのだとおもう。

しかし、この中に出てくる「アフガニスタンでビンラディンと戦うと超大国が崩壊する」って言うのは意外と合っているのではないかと思う。少なくとも(直接的な要因は経済運営の失敗だったとしても)ソ連は崩壊した。そして、アメリカの国力もアフガニスタン侵攻後、着実に減退してきている。(直接的な要因はブッシュ大統領の失策だとしても)経済成長は減速し、ガソリン高・食糧高が確実に米国民の消費体力を奪っている。景気対策に赤字国債を大量発行して支出を増やそうにも、すでに戦時出費がかさみ財政に余裕がなくなっている。今、アフガニスタンから(っていうかイラクから?)撤退すると戦時特需で好況に沸いていた産業が全滅しかねない。(経済理論上は、利益を生み出さないような産業が存在すること自体無駄なんだから、全滅してくれた方が良いんだけどね。)そして、アフガニスタンから撤退したソ連のように崩壊するのだ。(笑)

と言っても、「超大国」を打ち負かす敵は存在しない。ソビエト連邦も「ロシアの独立宣言」から内部崩壊した。だから、アメリカ合衆国が崩壊するとしたら、州政府のいくつかが独立宣言を出すときでしょう。現状で合衆国から独立宣言を出す州があるかと言うと、無い。かな? ニューヨーク市長のブルームバーグはクセ者だとして、フロリダ州知事はブッシュ弟だし、カリフォルニア州知事のシュワちゃんは根からの共和党員だし。(民主党員・オバマさんとか?・が大統領になったら独立しちゃうかな?)州によって、保守派が強い所と自由主義派が多い所がある。かと言って、みんな学校で南北戦争の悲劇と無意味さについて学んでいるはずだし。って、公立教育制度は機能していたっけ? ローマ帝国は東西に別れたあとさらに分散化して行ったけど。州によって平均収入の格差も激しいよね。


さて、はて。
備えあれば、憂いなし。

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