21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

個人の時代だからこそ、個人を活かす「組織」が栄え、個人を伸ばす「組織」が潤う。人を活かす「組織」の時代。

偽善の話

2008年03月11日 21時13分51秒 | Weblog
 純粋な人助けでも、自然を破壊してしまうこともあれば、社会を壊してしまうこともあります。

 電力を供給し生活の質を上げることを目的に建設されたダムの多くは、本当に必要だったのですか?
 貧困地区に無料で食糧を配布することで、地元産の食料品が売れなくなり、農家が働く意欲を無くしてしまえば、来年、その地域はもっとひどい飢餓に見舞われることになります。
 逆に、自然保護を目的としたダム建設反対運動は地元の人々に何をもたらしたのですか?彼らを電気のない生活に閉じ込め、洪水の危険と隣り合って生きることを強要したことにはなりませんか?
 また逆に、私達の手元には食料が余っているのに、現地の市場原理が歪められることだけを理由に、貧困・飢餓を見過ごしても良いのですか?

 貧困から抜け出すためには、教育が必要です。しかし、先進国の教育制度は、後進国でも利用できるほど「完璧」なモノですか? 日本の学校制度では、数え切れないほどの登校拒否児童が出ています。先進国(米・英・日・仏・独・加・豪・・・)での10代の若者の死因の第一位は自殺です。地域に合った、経済の発展状態にあった教育制度があるのではないですか? その意味では、経済の発展を助けてきた現教育制度は、先進国では機能していなくても、発展途上国では機能するのかもしれない。
 児童虐待は犯罪です。しかし、児童労働は「絶対悪」ですか? 丁稚奉公から初めて、巨大企業の経営者まで成り上がった偉人の例はいくらでもあります。現・世界一の大金持ち・ウォーレン・バフェットは牛乳・新聞配達から始めたそうです。人権は保護されなければならない。それでも、児童に働く権利があっても良い。教室で学べない、実務が教えてくれる事は多くある。


 人助けは良いことです。でも、もし何か間違いが起こった場合、責任を取れますか? 一度建設されてしまったダムを取り壊すのは、大変です。。。かといって、何もしない事は良くない。人のために何ができるのか、それに弊害はないのか、弊害をどうすれば最小化できるのか、もしそれでも問題が起こった場合どうするのか?

   常に考え続けていかなければならない。

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