21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

個人の時代だからこそ、個人を活かす「組織」が栄え、個人を伸ばす「組織」が潤う。人を活かす「組織」の時代。

「環境に優しい」破壊活動

2006年09月03日 08時04分04秒 | Weblog
 パーム油を生産するプランテーションを造る為に、インドネシア/マレーシアで熱帯の原生林が伐採されているのは結構有名になってきた。「現地の法律上」は違法行為ではないらしい。一説には、原生林の伐採/プランテーションの拡大は「地球温暖化の抑制」に役立つらしい。既に成長の止まってしまった植物の多い原生林より、植林された直後で成長が著しい油ヤシの方が多くの二酸化炭素を吸収するらしい。ー「原生林」の二酸化炭素吸収量を正確に計測するのが難しいため、真実のほどは確かではないが。

 バイオ・エネルギー(植物燃料)にも面白い側面がある。
まず、「トウモロコシは食えるが、石油は飲めない」と言われる通り、食糧危機に陥っている地域に「トウモロコシから作られたエタノール」を送っても意味がない。彼らには「食物」が必要だ。
次に、「燃費」の問題だ。食物燃料を使えば単位走行距離辺りのCO2排出量は半分以下になるらしいが、これは本当でウソだ。実際に車を走らせた時に燃費だけを比べても「自然への優し」は測れない。
1、植物燃料の元になるトウモロコシ/菜種/大豆を生産するには大量の軽油を消費するトラクターが使われている。
2、植物を燃料に加工する時に、エネルギーを消費する。
3、植物燃料を使える車両の設計/生産にコストがかかる。
4、植物燃料を供給する為に、特設の給油スタンドとトラックが必要だ。(もちろん、運送中にガソリンを消費する)
アメリカのある研究結果によると、この条件を考慮した上で既存の燃料よりCO2の排出量が少なかったのは、大豆産のディーゼル燃料だけだったらしい。(まだ、大豆は食えても軽油は飲めないが、、、、、)
 これは、大規模農場で効率的に生産され運搬/加工される「アメリカ産大豆」の話だろう。とてもじゃないが、輸入石油燃料で何とか動いている日本型農業に当てはまる話じゃない。農林水産省は税金の無駄使いを止めるべきだ。(それも、本当なら「炭素税」と言う特定財源を持っている環境省の仕事に割り込んでまで)郵政省が民営化されたように、農水省も民営化されるべきだろう。

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