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オペラ、バレエ、歌舞伎、文楽などの鑑賞日記です

国立劇場の「一谷嫩軍記」

2021-11-13 11:15:54 | 歌舞伎
11月12日(金)の夜に国立劇場で、「一谷嫩軍記」を見る。内容は「御影浜浜辺」の30分がつくだけで、そのあとは「熊谷陣屋」が2時間。先月よりも観客は増えた気がするが、それでも3割は入っていない。こんなガラガラで上演するぐらいならば、半額のチケットをどんどんと出せばよいような気がするが、どうなのだろう。最初に30分除幕があって、いきなり35分の休憩というのも困る。場面転換にそれなりの時間が必要だとは思うが、せめて20分程度にしてほしい。食堂などやめてしまえば、食事時間として30分もとる必要はないはずだ。

今回は、熊谷直実を芝翫、弥陀六を鴈治郎、相模を孝太郎という顔ぶれ。鴈治郎と孝太郎が安心して見れる。芝翫の熊谷は、見慣れた団十郎の型ではなく、「芝翫型」というのがあるそうで、それで演じた。衣装も精悍な感じで、見どころの制札の見得では、制札を逆さにせずにそのまま持って見得を切った。なんとなく寂しい気もしたが、物語はとても分かりやすくできていた。そこまでわかりやすくしなくてもと思ったが、物語を知らない人には良いかもしれない。

熊谷陣屋の場面では、ちょぼが付くが、最初の大夫があまりにも下手なので、聞いていてはらはらした。新人の訓練の場も必要なのだろうが、ある程度の水準は維持してほしい気がする。

脇役も弱いので、出来としてはそれほど優れているわけではないが、まあ最低限は見せたという感じ。国立劇場もコロナで観客が減ったり、もうすぐ建て替えが始まるということもあり、なんかパワーが落ちている感じ。もっときちんとやってほしい気がした。

帰りに都バスに乗ろうとしたら、30分に一度のバスが来なかった。スマホの運行情報で確認したが、運行されていない様子。事故などもあるだろうから、運休でもよいのだが、それならば、接近情報や運行情報で分かるように表示してほしいものだ。乗客が6~7人待っていたが、みな困った様子だった。

仕方がないので、タクシーを拾い、いつものスペインバルで食事。生ハム、トルティージャ、イワシのオーヴン焼き、生ハムのコロッケ、イカのフリットスなど。泡、白、赤と飲む。

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