アーバンライフの愉しみ

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驚愕~伊藤千尋著「凛とした小国」

2018年04月16日 | 読書三昧

日本とともに、憲法に「軍隊を保持しない」と記した中米の小国、コスタリカ。

北海道の6割ほどの国土に500万人が暮らす平和で豊かな国だ。
世界幸福度調査では13位に位置し、発展途上国では断トツの1位である。ちなみに、日本は54位である。

1948年の内戦を経て、1949年日本に次いで憲法第12条に「常設的機関としての軍隊は禁止する」との条文を記し、平和国家の道を歩みはじめた。

「兵士の数ほど教師を」のスローガンのもと、教育に力を注ぐ。教育予算がGDPの8%(日本の約2倍)というから驚く。

また、環境先進国でもあり、発電は100%自然エネルギー(水力76%、地熱12%、風力4%など)で、化石燃料による発電は行っていない。

平和主義、人権尊重、環境立国が国是という。
同じ武力を持たないと詠う憲法を持つ国でありながら、こうも実態の異なる国が同じ地球上に存在することに驚愕する。

コスタリカでは、「日本とともにノーベル平和賞を!」という国会決議も行っているという。一度、訪れてみたい気がしてきた。

本書では、同国に加えキューバ、ウズベキスタンやミャンマーについても詳述されている。ご一読をお勧めします。(お勧め度:★★★)

蛇足:昨年7月7日、122ヶの国・地域の賛成で採択された「核兵器禁止条約」の交渉をリードしたのもコスタリカ出身のエレン・ホワイト議長(女性)でした。


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