アーバンライフの愉しみ

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冲方丁著「骨灰」

2024年01月10日 | 読書三昧

 

2023年上半期169回直木賞候補作。
「野生時代」2021年9月~22年7月号連載、角川書店刊、395頁。

東京のど真中に、人骨の眠る何とも不思議な空間がある。
渋谷の再開発に伴う巨大な建造物が、それを土台として成り立っているという恐怖。

現代社会を蝕む要因を探り出そうとした意欲作だが、従来の著作、「天地明察」や「光圀伝」などからは想像できないホラーの世界に唖然としながら読んだ。

選者評:桐野夏生氏
「サラリーマンの主人公が業務で、渋谷駅前の地下深く入ってゆく冒頭のシーンはとてもよい。骨灰という発想は怖いが、マンションにまで積もると、主人公の悪夢の中にいるような気になる。果たして現実なのか妄想なのか、不明瞭なまま終わっている。」

 

 

 

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