三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

横浜聖アンデレ教会(日本聖公会)

2014年03月05日 | 聖公会の教会
日本聖公会 横浜聖アンデレ教会
(住所:横浜市神奈川区三ツ沢下町14-57)

3月2日(日)、横浜聖アンデレ教会(日本聖公会)で大斎節前主日の聖餐式に参列した。横浜市営地下鉄の三ツ沢下町(みつざわしもちょう)駅で下車。国道1号線沿いの小高い丘の上に、横浜聖アンデレ教会の天を衝くような尖塔が聳えていた。さすが横浜教区の主教座聖堂に相応しい佇まいであり、東京の聖アンデレ教会(東京教区主教座聖堂)よりも威風堂々としているかもしれない(?)。この横浜聖アンデレ教会の創立は1885年(発祥地は中区山下町)、来年は130周年を迎える。

午前10時30分、聖餐式の開始を告げる鐘が鳴り、司祭団が厳かに入堂。パイプオルガンの壮麗な調べが響き渡る。福音朗読は「主の変容」の場面(マタイ17・1-9)。三原一男司祭は「間もなく大斎節を迎えます。『霊的進歩に必要なものを与えてください』と祈りながら、大斎節の『霊的な時』を過ごしましょう。『大斎節を失う者は1年を失う』という言葉にある通りです」と話された。陪餐時、祭壇前に進み出ると、説教壇横の聖母子像に気がついた。私は幼子イエスからも祝福を授かった(!)。

退堂聖歌「栄光の王なる主」を歌う。この気高い調べの作曲者は、18世紀英国のオルガニストだったクロフト(William Croft:1678-1727年)。その作風はヘンデルのオラトリオに大きな影響を与えた。ところで、横浜聖アンデレ教会のパイプオルガンは横浜で一番古いという。1889年にアメリカで製造され、同国ロードアイランド州の教会にあったが、1985年に横浜聖アンデレ教会へ移設された。この19世紀米国のパイプオルガンで、18世紀英国の聖歌を歌う。横浜ならではの国際色豊かな礼拝だ。


大聖堂内観(1955年竣工)


2階から会衆席を見おろす

◆聖餐式で歌われた聖歌:
ミサ曲譜(キリエ、大栄光の歌、サンクトゥス、アニュス・デイ)、入堂聖歌:125「すべてを尽くして」、続唱聖歌:231「主イェスの導く 聖なる山に」、奉献聖歌:120「山のいただきで」、陪餐アンセム(聖歌隊奉唱):122「聖なる光よ」、陪餐聖歌:270「み糧を受けたる」、退堂聖歌:348「栄光の王なる主」。(番号は「日本聖公会聖歌集」による)

◆主な参考文献・CDなど:
・「聖歌のしらべ 古今聖歌集作曲者略解」 佐藤裕著(聖公会出版・1987年)
・CD「BEST HYMNS 100」 合唱:ケンブリッジ・キングス・カレッジ聖歌隊ほか(EMI:0 97563 2)
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