三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

カトリック青梅教会

2010年12月07日 | 東京のカトリック教会
カトリック青梅教会(教会堂名:聖トマス小崎)
創立:1959年 ◇ 住所:東京都青梅市勝沼1-197

JR青梅線の東青梅駅を出て、成木街道を北へ進む。この周辺には、塩船観音寺、天寧寺などの古刹がある。多摩川の清流も近い。教区最西端の青梅教会は、聖母幼稚園(1959年創立)と敷地を共有し、園庭を見守るような位置にある。イエスのカリタス修道女会の青梅修道院もある。平日は園児保護のためか、門扉が閉まっていたので、シスターに来意を告げてから聖堂に入る。エントランスでは、守護聖人のトマス小崎の立像がお出迎え。

明治前期、パリ外国宣教会のテストヴィド神父が、多摩川源流の氷川から、下流域の拝島にかけて伝道した記録が残っている。当然、この青梅の地を経由したはずだ。その後、八王子教会の主任司祭を務めたメイラン神父(Placide Mayrand:1866-1949年)が巡回し、奥多摩に蒔かれた信仰の種を育んだ。1959年に青梅教会が創立されるまで、この地域は八王子教会の小教区だった。巡回教会として発足した青梅教会も、現在は立派な聖堂が建っている。

教会堂名の聖トマス小崎は、日本二十六聖殉教者の一人。1597年に長崎で処刑された時は、僅か15歳の少年だった。母に宛てた遺書で「パライソ(天国)の永遠の幸福」を説き、主の御許へ旅立った。多摩地域で日本26聖人の名を戴く教会は、日野の豊田教会(聖ルドビコ茨木)がある。さて、青梅教会の聖堂を出ると、シスターが通園バスに乗る園児たちの世話をしていた。まさに、「めん鳥が雛を羽の下に集める」(マタイ23・37)ような光景である。


現聖堂献堂:1997年


カトリック青梅教会の聖トマス小崎像

◆主な参考文献など:
・「八王子教会百年」 カトリック八王子教会百年記念誌編集委員会編(同教会百年祭委員会・1977年)
・「キリシタン蕾 殉教した子どもたち」 結城了悟著(日本二十六聖人記念館・2002年)
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