【映画がはねたら、都バスに乗って】

映画が終わったら都バスにゆられ、2人で交わすたわいのないお喋り。それがささやかな贅沢ってもんです。(文責:ジョー)

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「ドライヴ」

2012-04-23 | ★橋63系統(小滝橋車庫前~新橋駅)


日本語タイトル、「ドライブ」じゃなくて、「ドライヴ」なんだ。
そりゃ「ドライブ」じゃデートになっちゃう。「ドライ“ヴ”」って上の歯で下くちびるを巻き込むことによって、この映画が孕む身体的な痛みを予感させる。いいタイトルだ。
って、ほんとに映画会社の担当者はそこまで考えてこのタイトルにしたの?
わからん。が、寡黙なドライバーが後半になって一気に情け容赦ない暴力を発露するところは“ヴ”ってくちびるを噛みたくなるだろ。
どうだか。
いいや、力が入る。そこが見もののクライム・サスペンスだ。
昼は映画のスタントマン、夜は強盗の逃走を請け負う運転手が裏社会の抗争に巻き込まれていく。
しかも、愛する女のためにな。
愛しているかどうかは、にわかにはわからないけど。
そこが憎いところでね。この主人公、「サムライ」のアラン・ドロン並みに寡黙だから出自も感情も軽々しく口に出さない。
でも、全身から何かありそうな緊張感を漂わせる。
女への想いも決して口にはしないけど、ある瞬間にあふれ出てしまう。
愛と暴力が交差する名シーン。
もちろん、タイトル通りカーアクションも出てくるけど、むしろこの男のキャラクターがメインの映画だな。
演じるのはライアン・ゴズリング。柔和で穏やかな顔つきと暴力を振るうときの情け容赦のなさ。その落差が凄い。
そこにこの映画の魅力がある。
相手役はキャリー・マリガン。
こっちもウダウダ無駄なお喋りをしない。あくまで抑制を保っている。
だからこそ、二人の間が、切なく、いとおしい。
クライム・サスペンスというにふさわしく、暗いシーンも多いんだけど、それもまた魅惑的に撮られていてシビれる。
まさしく映画的な興奮を覚えるわね。
ドライ“ヴ”。
しつこいって。


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