中野笑理子のブログ

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光に向かって

2017年11月29日 | 日記
雨の夕暮れの中で薄いピンクの薔薇は、薄暗い留守宅に灯る電球のように、そこだけがぼおっと光っているように見えました。
薔薇の花は雨に打たれながら風に吹かれて傾くこともなく、真っ直ぐ上を向いて咲いていました。
眩しいお日さまの日の出を拝むことの出来ない一日中陽の光が差さない今日のような日でも、薔薇はシャンと咲いていたのです。
今日のような日は陽の光が恋しくて、いつもは当たり前のように思っている晴れた日が、けして当たり前ではないのだという、当たり前のことに気づいたのでありました。

会社の観葉植物の元気がなくなり、全面ガラス張りのテラスの傍に置くと、うなだれたような茎が起き上がり、やがて全体がテラス側に傾いてきました。
あまりにも大きく傾いてしまったので180度鉢を回して置いてみると、元に戻りましたがまたテラスの方へ傾くので、毎日少しずつクルクルと向きを変えて満遍なく陽の光が浴びられるようにすると、一方に傾くことなくイキイキと元気になりました。

太陽に向かって歩くのと、その反対に太陽を背にして歩くのとでは、太陽に向かって歩く方が、気分が良いような気がします。
特に朝など朝日に向かって歩くのは、気持ちの良いものです。
夕日もまた然り、夕日に向かって走る青春ドラマを昔見たような気がします。

しかし闇があるからこそ光として輝くことができるので闇の部分もまた大切で、闇だけでも光だけでもいけないというところが世の中うまく出来ているのだなぁと思います。
どちらに向かって行きたいかと訊かれれば、やはり光に向かって歩きたい。
闇に向かって歩いてしまう日もありますが、闇の中に埋もれてしまうのはイヤものです。
けれどずーっと光の中だけ、というのも目が眩みそうです。
この世の全ては陰と陽に分けられるといわれますが、光の中でも闇を見つめて、闇の中でも光に向かって歩きたいと思ったのでありました。

ナンジャソラ?
ナンジャソラと言われても……。