食事の後、福地温泉夏まつりに出かけます。このイベントを見るのは10年以上ぶり、以前見た時に非常に感動したので、いつかもう一度見てみたいと思っていましたが、ようやくその機会に恵まれました。
会場までは宿から徒歩7~8分くらいです。真夏とはいえ、夜になって涼しくなってきました。
夏まつりなので、焼き鳥や飲み物を売っていたり、輪投げや水風船釣りがあったりします。
ちなみに福地には宿が12軒、民家を含めても全部で18軒しかないそうですが、この夏まつりの運営もすべて地元の人たちで行っています。
しかし、この夏まつりのメインはこの夜店だけではありません。
福地温泉に伝わる伝統芸能が上演されるのです。そして、それが素晴らしいのです。
まずは「鶏芸」。千年前からこの地に伝わるとのことで、元は24種類の踊りがあったが、戦争や過疎化の影響で今は10種類の踊りが伝えられているとのことです。
夏まつりではそのうちの何種類かを披露してくれます。
激しい動きはありませんが、中腰だったり、ひざを曲げて片足で立ったり、その状態で静止することが多く、見た目以上に体力が必要と思われます。
続いては「牡丹獅子」という獅子舞。
本来は4匹の子獅子が親獅子を退治する物語ですが、夜なので子獅子は出演せず、親獅子のパートのみ抜粋したものだそうです。
たかが獅子舞とあなどるなかれ、正月にテレビに出てくるような獅子舞とは別物です。動きも激しく、アクロバティックなアクションもある、勇壮で見るものを引き込む魔力のある獅子舞です。
まずはこのスタイルからして違います。ユーモラスさは全くない精悍な姿です。
口を鳴らしながら、激しく動きます。
クライマックスはこのようなアクションが入ります。相当練習しないとできないはずです。
最後に、後足担当が前足担当を背負ったまま一周します。これに触ると一年間良いことに恵まれるとか。
そして、メインの「へんべとり」。
へんべは蛇のことで、その昔、村人に害を与える蛇を、湯治に来ていた村上天皇が退治したことに由来するとのことです。
獅子が登場。「牡丹獅子」とは獅子頭が異なります。
最初は蛇に気づきません。
蛇に気づくと、蛇を咥え、遠くにほおり投げます。
何度か繰り返し、最後に獅子が蛇を食べて終了。
これを一か月間とはいえ、毎日やるのは大変だと思います。
また、本来神社に奉納するものでなかなか我々は見ることはできませんが、このように披露してくれることで、貴重な体験ができるのは非常にありがたいことです。
福地温泉夏まつり、とにかく一度見に行く価値ありです。
<2日目に続く>
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