お萌えば遠くに来たもんだ!

感想<映画・TV・書籍・マンガ>については、鑑賞後のネタバレを含んでいます。

テラビシアにかける橋<試写会>

2008-01-25 | 映画2008・2009
観てきました。
<九段会館>

監督:ガボア・クスポ
原作:キャサリン・パターソン 『テラビシアにかける橋』(偕成社刊)
脚本:ジェフ・ストックウェル デヴィッド・パターソン

5年生のジェスは、学校ではイジメにあい、家では女姉妹に囲まれて面白くない毎日。生活も苦しく、新しいスニーカーも買ってもらえない。ところが、転校生のレスリーがやって来て、彼の孤独な日々は大きく変わっていく・・・。

地下鉄で観たポスターの少女のいたずら好きそうな笑顔に惹かれて、試写会に応募。

良かった。素直に感動しました。

ジェスとレスリー、それからジェスの妹のメイベルがすごく魅力的でした。
どんなことでもポジティブに捉え、「イジメ」でさえ楽しもうとするレスリー。彼女の想像力が教会の中で発揮されるところは、ちょっと神秘的な雰囲気も感じるキレイなシーンでした。

多感な時代のかけがえのない出会い。そして悲しい別れ。思い通りにならない「現実」を認識しはじめる頃の少年少女の心情が、短い上映時間の中に凝縮されて描かれていて。自分の子供の頃を振り返りつつほのぼの、しんみりしてしまいました。

後半、事件を受け入れられないジェスに感情移入してボロボロ泣いてしまいました。映画の冒頭でジェスの日常をつまらなくしていた一因である、厳しく、冷たい教師達や父親が、実はしっかり彼のことを見つめていて、一緒に哀しみを受け止めようと手を差しのべるシーンが胸に迫ります。

ときどき挿入される音楽の授業のシーンでの歌が、ストーリーやジェスの心情を暗示していて「なるほどなー」と感心してしまいました。

85点。

公式サイト

テラビシアにかける橋 (偕成社文庫 3264)
キャサリン・パターソン,岡本 浜江
偕成社

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4 コメント

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トラバありがとうございます。いい映画でしたね (よろ川長TOM)
2008-01-26 15:07:45
ちょっと残念だったのは、やはりCGやVFXが発達しすぎてお手軽に使えるので、本来ならライティングなどの撮影方法や役者の演技・演出でできた部分がみな、そういった安易な手段になっていること。
おっしゃっている教会のシーンも、CGのない時代ならきっとレスリーのポーチに強力なスポットライトを実際に当てることで表現したはずなのです。
ほんとならそこに居合わす役者は眩しくて仕方ないけど、そこは演技で「なんもない」状態で平然としていることで、光は二人にしか見えないのだ…と観客を納得させることができるし、実際の光ならではの自然な広がり方はきっと美しいはず。
そういう演出で妖精たちを表現していたらあと10点は上がったのでは?…と思います。
これからもよろしくです!
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よろ川長TOMさま (edomu)
2008-01-26 17:59:45
トラックバック&コメントありがとうございます。

よろ川長TOMさまのブログでもおっしゃってた通り、架空の世界をそのまま描かずに、観客の想像力を映像に上乗せさせる演出の方が、より深みが出たかも知れないですね。教会のシーンも「実際の光」だった場合の映像を思い浮かべてしまいました!

もちろんCGバリバリの映画にも好きな作品はありますし、この映画もつなぎ目なく「現実」から「空想」に入っていくトコロが、「今の技術ってすごいなあ」と思って観てましたので、あまり偉そうなことはいえないんデスけど。

今後ともよろしくお願いします。
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Unknown (ケント)
2008-02-16 18:26:19
こんばんは
TBお邪魔します

>映画の冒頭でジェスの日常をつまらなくしていた一因である、厳しく、冷たい教師達や父親が、実はしっかり彼のことを見つめていて、一緒に哀しみを受け止めようと手を差しのべるシーンが胸に迫ります。

まさに仰る通りですね。
唐突なレスリーの死は不愉快でしたが、作者が描きたかったのは、結局上記のシーンだったのでしょうね。
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ケントさま (edomu)
2008-02-17 01:11:19
トラックバック&コメントありがとうございます。

自分の見方ひとつで世界が変わるってコトも、レスリーがジェスに教えてくれたんですよね。
ジェスが周りの大人達の優しさや思いやりを受け止めることが出来たのも彼女との大切な時間があったからこそなんだと思います。
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