四国鉄道まるごとパスを使った四国一周旅行の続き(4月15日・その3)です。
徳島駅のビル地下で昼食を摂り、甲浦に向けて出発です。

(2番線で出発を待つ高松行き特急「うずしお14号」:3014D)
これから乗る徳島発牟岐行きの列車(552D)は、時刻表に12時14分に入線と書いてありましたので早めにホームに入りましたが、実際に入ってきたのはほとんど出発間際でした。

列車はキハ47の2両連結で、嬉しいことにこれもボックス席がありました。昼間の時間帯と言うこともあって乗客もそこそこと言う程度。ゆっくりと席が確保できました。
この日は好天で気温も上がっていたようで、早くもエアコンが入っていたのには驚きましたが、快適なことはいいことです。

定刻(12時31分)に発車した列車は住宅街を抜けていきます。この時期、どこの駅でも線路際に沢山のマツバウンランが咲いていました。駅員が種を蒔いたのか、列車に運ばれてきたのか、いずれにしてもそよ風に揺れる姿はローカル線によく似合います。

薬王寺への参拝駅でもある日和佐駅を出ると列車は、西向きに進路を変えて山の中に入っていきます。
意外と勾配がきついようで、分水嶺の横川トンネル付近ではあえぎあえぎといった感じのエンジン音になります。
また、保線状態も悪いようで、木々の枝がときどき列車の屋根をザーザーと擦っていきます。低速だから大丈夫なんでしょうが、こんなことは初めてです。

牟岐駅には14時45分に到着、3分の乗り換えで海部行きの列車(4555D)に連絡しています。こちらは同じホームの反対側ですので、乗り換え時間3分でも充分です。
車両はキハ40の1両でしたが、これもボックス席があります。でも、後端からの写真が撮りたくてロングシートの後端に席を取りました。

この列車は牟岐駅から海部駅までの4駅を結ぶだけで、牟岐発が14時48分、海部には15時04分着で、およそ16分の運行です。
海部駅の手前では”有名な”短くてコンクリートの塊だけのトンエルをくぐります。元々は山にあけられたトンネルだったようですが、開発で山が削られ、トンネルが残ったとか・・・・

海部駅はJR牟岐線の終点。ここからは第3セクター阿佐海岸鉄道が甲浦までレールを延ばしています。
到着した列車から降りて、線路を横切って向かい側のホームに止まっている阿佐海岸鉄道の列車に乗り換えます。
手前に見える阿佐海岸鉄道のレールは赤茶けています。JRの列車の一部は、ここから先へも乗り込んでいますが、ASAの線路からは相互乗り入れは無いようです。

さて、阿佐海岸鉄道の車内です。流石に新車両を取り入れて運行しているだけあって明るいイメージです。中央にはラウンドシートを配し、イベント列車にも使えそうです。
海部駅でも3分の乗り換えで、15時07分の出発です。
JRから乗り換えたお客さんは数人だけ。途中の宍喰駅で2人ほど乗降しましたが、後は全員終点まで行く人ばかりでした。
ほとんどが高架線を走ります。新しい路線だけあって、直線の線路が続き、山があればトンネルで抜けていきます。この列車もワンマンですので、テープのアナウンスだけが明るく流れて行きます。

終点の甲浦(かんのうら)には15時18分に到着、乗車時間は11分です。
まばらな乗客はさっさと降りてしまい、写真を撮っている私と大きな荷物を持ったお遍路さんだけが残りました。
因みに、一つ手前の宍喰(ししくい)駅までは徳島県で、このトンネルを抜けて着いた甲浦は高知県になります。
この阿佐海岸鉄道は、当初の計画では室戸岬を経由して、土佐くろしお鉄道の奈半利駅と結ぶ計画ができていたのですが、結局はここで止まってしまいました。

さて、やっと表題です。
甲浦駅もホームは高架になっているのですが、駅舎は地上にあります。
お遍路さんと一緒に長い階段を下りるとき、右足に違和感があります。靴の底に何かがくっついたようで、ブラブラします。
おかしいなと思って見てみると、靴底の前半分が外れてぶら下がっています。くっつかないかと押してみるのですが、前半分が割れており、今にも切れそうです。
ウォーキングシューズでしたので靴底は革ではなく、ウレタンです。接着剤があるわけでもなく、駅舎に向かって歩くだけでパコパコしてとてもじゃないが変な歩き方になってしまいます。
思い切って前半分を除けてしまい、近くのゴミ入れに放り込みました。

甲浦では14分の待ち時間で、先ほどの列車に再び乗って徳島に戻らなければなりません。
これまでの列車にはトイレの設備が無く、とりあえずトイレを済ませておかなければなりません。右足の前半分のない靴でへたへたとトイレに入り、鏡を見ながら考えました。
まだ2日間、ほとんどが列車に乗りっぱなしとはいえ、いくらかは歩かなければなりません。でも、とてもじゃないがこれでは歩けません。
甲浦駅前には何も無し、とりあえず徳島に帰ってから靴店を探そう。仕方がありません。

気持ちも落ち込んだまま先ほどの列車に乗り込みました。乗客は私ともう一人、若者が乗っているだけです。
15時32分、定刻に発車しましたが、発車してから駅のスタンプを押すのを忘れたことに気がつきました。でも、その時は靴のことしか頭になく、仕方がありません。
再び12分の乗車で、15時44分に海部着。ここでも3分の乗り換えで徳島行きの列車(4572D)に接続しています。

海部駅では先ほど、牟岐から乗ってきた同じ車両(キハ40・1両)が待っています。この列車が徳島まで行きます。
定刻15時47分に発車。元来た線路を戻ります。今度は来たときと逆に、進行方向左側のボックス席を確保しました。相変わらず車内は閑散としています。

徳島に着いてから靴を買う店はあるのだろうか・・・窓の外を見ていてもすぐにそっちに考えが行ってしまいます。
日もだいぶん西に傾き、陽射しが眩しくなりました。
途中の新田駅、ホームに学生が溢れています。ちょうど学生の帰宅時間に当たったようで、あっという間に満員。
私のボックスも生徒で一杯に、通路も身動きが取れないほどの混みようです。一般乗客はそれほどいませんので、いつもながらの光景なんでしょうが、これだけの満員になるのに1両での運行は無理があります。

その生徒たちも徐々に下りていき、ボックス席をまた独占しましたが、今度は徳島が近づくにつれてお勤めの人が増えてきます。
徳島の二つ手前、二軒屋で10分ほど止まります。靴店はないものかと目を凝らしますが見えません。一般の店は何時まで開いているのでしょうか。今度はそれも気になります。
さて、定刻の18時18分に徳島駅着、とりあえず今夜のホテルに向かいます。フロントで店を教えてもらえることでしょう。



徳島駅のビル地下で昼食を摂り、甲浦に向けて出発です。

(2番線で出発を待つ高松行き特急「うずしお14号」:3014D)
これから乗る徳島発牟岐行きの列車(552D)は、時刻表に12時14分に入線と書いてありましたので早めにホームに入りましたが、実際に入ってきたのはほとんど出発間際でした。

列車はキハ47の2両連結で、嬉しいことにこれもボックス席がありました。昼間の時間帯と言うこともあって乗客もそこそこと言う程度。ゆっくりと席が確保できました。
この日は好天で気温も上がっていたようで、早くもエアコンが入っていたのには驚きましたが、快適なことはいいことです。

定刻(12時31分)に発車した列車は住宅街を抜けていきます。この時期、どこの駅でも線路際に沢山のマツバウンランが咲いていました。駅員が種を蒔いたのか、列車に運ばれてきたのか、いずれにしてもそよ風に揺れる姿はローカル線によく似合います。

薬王寺への参拝駅でもある日和佐駅を出ると列車は、西向きに進路を変えて山の中に入っていきます。
意外と勾配がきついようで、分水嶺の横川トンネル付近ではあえぎあえぎといった感じのエンジン音になります。
また、保線状態も悪いようで、木々の枝がときどき列車の屋根をザーザーと擦っていきます。低速だから大丈夫なんでしょうが、こんなことは初めてです。

牟岐駅には14時45分に到着、3分の乗り換えで海部行きの列車(4555D)に連絡しています。こちらは同じホームの反対側ですので、乗り換え時間3分でも充分です。
車両はキハ40の1両でしたが、これもボックス席があります。でも、後端からの写真が撮りたくてロングシートの後端に席を取りました。

この列車は牟岐駅から海部駅までの4駅を結ぶだけで、牟岐発が14時48分、海部には15時04分着で、およそ16分の運行です。
海部駅の手前では”有名な”短くてコンクリートの塊だけのトンエルをくぐります。元々は山にあけられたトンネルだったようですが、開発で山が削られ、トンネルが残ったとか・・・・

海部駅はJR牟岐線の終点。ここからは第3セクター阿佐海岸鉄道が甲浦までレールを延ばしています。
到着した列車から降りて、線路を横切って向かい側のホームに止まっている阿佐海岸鉄道の列車に乗り換えます。
手前に見える阿佐海岸鉄道のレールは赤茶けています。JRの列車の一部は、ここから先へも乗り込んでいますが、ASAの線路からは相互乗り入れは無いようです。

さて、阿佐海岸鉄道の車内です。流石に新車両を取り入れて運行しているだけあって明るいイメージです。中央にはラウンドシートを配し、イベント列車にも使えそうです。
海部駅でも3分の乗り換えで、15時07分の出発です。
JRから乗り換えたお客さんは数人だけ。途中の宍喰駅で2人ほど乗降しましたが、後は全員終点まで行く人ばかりでした。
ほとんどが高架線を走ります。新しい路線だけあって、直線の線路が続き、山があればトンネルで抜けていきます。この列車もワンマンですので、テープのアナウンスだけが明るく流れて行きます。

終点の甲浦(かんのうら)には15時18分に到着、乗車時間は11分です。
まばらな乗客はさっさと降りてしまい、写真を撮っている私と大きな荷物を持ったお遍路さんだけが残りました。
因みに、一つ手前の宍喰(ししくい)駅までは徳島県で、このトンネルを抜けて着いた甲浦は高知県になります。
この阿佐海岸鉄道は、当初の計画では室戸岬を経由して、土佐くろしお鉄道の奈半利駅と結ぶ計画ができていたのですが、結局はここで止まってしまいました。

さて、やっと表題です。
甲浦駅もホームは高架になっているのですが、駅舎は地上にあります。
お遍路さんと一緒に長い階段を下りるとき、右足に違和感があります。靴の底に何かがくっついたようで、ブラブラします。
おかしいなと思って見てみると、靴底の前半分が外れてぶら下がっています。くっつかないかと押してみるのですが、前半分が割れており、今にも切れそうです。
ウォーキングシューズでしたので靴底は革ではなく、ウレタンです。接着剤があるわけでもなく、駅舎に向かって歩くだけでパコパコしてとてもじゃないが変な歩き方になってしまいます。
思い切って前半分を除けてしまい、近くのゴミ入れに放り込みました。

甲浦では14分の待ち時間で、先ほどの列車に再び乗って徳島に戻らなければなりません。
これまでの列車にはトイレの設備が無く、とりあえずトイレを済ませておかなければなりません。右足の前半分のない靴でへたへたとトイレに入り、鏡を見ながら考えました。
まだ2日間、ほとんどが列車に乗りっぱなしとはいえ、いくらかは歩かなければなりません。でも、とてもじゃないがこれでは歩けません。
甲浦駅前には何も無し、とりあえず徳島に帰ってから靴店を探そう。仕方がありません。

気持ちも落ち込んだまま先ほどの列車に乗り込みました。乗客は私ともう一人、若者が乗っているだけです。
15時32分、定刻に発車しましたが、発車してから駅のスタンプを押すのを忘れたことに気がつきました。でも、その時は靴のことしか頭になく、仕方がありません。
再び12分の乗車で、15時44分に海部着。ここでも3分の乗り換えで徳島行きの列車(4572D)に接続しています。

海部駅では先ほど、牟岐から乗ってきた同じ車両(キハ40・1両)が待っています。この列車が徳島まで行きます。
定刻15時47分に発車。元来た線路を戻ります。今度は来たときと逆に、進行方向左側のボックス席を確保しました。相変わらず車内は閑散としています。

徳島に着いてから靴を買う店はあるのだろうか・・・窓の外を見ていてもすぐにそっちに考えが行ってしまいます。
日もだいぶん西に傾き、陽射しが眩しくなりました。
途中の新田駅、ホームに学生が溢れています。ちょうど学生の帰宅時間に当たったようで、あっという間に満員。
私のボックスも生徒で一杯に、通路も身動きが取れないほどの混みようです。一般乗客はそれほどいませんので、いつもながらの光景なんでしょうが、これだけの満員になるのに1両での運行は無理があります。

その生徒たちも徐々に下りていき、ボックス席をまた独占しましたが、今度は徳島が近づくにつれてお勤めの人が増えてきます。
徳島の二つ手前、二軒屋で10分ほど止まります。靴店はないものかと目を凝らしますが見えません。一般の店は何時まで開いているのでしょうか。今度はそれも気になります。
さて、定刻の18時18分に徳島駅着、とりあえず今夜のホテルに向かいます。フロントで店を教えてもらえることでしょう。




私は旅好きなだけで、鉄道に詳しくはないので
いろいろと勉強になります!
靴のハプニングは大変でしたね。
徳島で靴は買えたのか・・・続きが気になります。
徳島駅って通過するだけの所やけんど、徳島市内やき靴屋さんぐらいはあったろうねえ。列車の話より靴のことが気になっている私です
昔は北川村を通って甲浦行きのバスがありました。それに乗って友達と白浜海岸に遊びに行った事もあります。
日頃は黒い靴は滅多に履かない主人ですが黒の皮靴を履いて出掛けたのですが、新幹線の中で同じように底が剥がれました。
仕方が無いので紐で括ってたどり着き、黒靴を買いました。
あれは本当に困惑しますね。
どんなにいい靴でも長い間履かないで居ると劣化してしまうようです。
さぞお困りだったとお察ししました、そして遠い日の主人を想い出しました。
6枚目の窓枠にトンネルが収まっている写真が好きです。
旅にハプニングは付きものですが、肝心な靴がそんな
状態にまるなんて・・さぞ歩きにくかった事でしょう。
に訂正です
最近、鉄道を楽しむ若者が増えているようです、
先日も、東京メトロ副都心線の開業を伝えるニュースで、カメラを構えている多くが中学生~高校生くらいに見えました。
鉄道を趣味とするのは嬉しいですが、あまりのめり込まないでとも思いました。
>風さん
最近はしょう、土佐弁が気になりだしました。
若いしが使わんような言い回しを、なんかの拍子に聞いたりすると嬉しゅうなるねえ。
こないだは、ちょっとお礼をしたときに、”どういてどういて、なんちゃあじゃないことやに”と返事をされて嬉しかったです。
歩き遍路の人もたくさん見ましたが、列車やバスで移動するお遍路さんも多くいました。まだまだバスは大事な交通手段のようです。
>ba-baさん
こんなことって、すごく記憶に残りますね。
靴底の話を聞いてだけで、その時の全ての情景が鮮やかに思い出されたのではないでしょうか。
壊れた靴は軽くてお気に入りで、よく履いていたのですが、靴底までしっかりと点検できていなかったのが残念です。
>風花さん
高知駅は高架になって操車場が無くなりましたが、徳島駅は駅ビルこそきれいになっていますが、線路やホームは旧態依然と言った感じです。
旅はハプニングがあってこそ面白いのは確かですが、足下が覚束ないのは堪えました。
そしてボックス席の窓を開けて
涼しい風を取り入れた瞬間がなんとも言えませんでしたね。
ほんとうに長く旅をしてません。
JR各社も快適さを優先して
あの何とも言えないローカス線の良さがなくなってきてるような。
でもやっぱし旅は楽しいですよね。
いろんな出会いや事件があるので~。
高知では未だ土讃線が電化されていないため、走っているのはディーゼルカーだけです。ですから列車の音もディーゼルエンジンの音だけです。
たまに関西や関東圏に出かけて電車に乗ると、その加速の早さと、モーター独特の駆動音に新鮮さを感じます。
列車も段々、快適にはなってきていますが、ローカル線の座席は相変わらずです。ボックス席に4人座ると足下が窮屈で、足の置き場に困ります。