私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

赤煉瓦の美しい姫路市立美術館

2015年03月28日 | 時空を超えて来たものたち

26日、ブルーインパルスの祝賀飛行観覧の後で、
竹内栖鳳、生誕150年記念展を観るために、お城に隣接する姫路市立美術館に寄りました。
展覧会は未公開のものも多く見応えのあるものでしたし、私にとってはこの美術館そのものも鑑賞の対象ですので
展覧会の前後にゆっくりとこの建物と周囲の銅像や雰囲気などを楽しみ、両方で心の風船が一気に膨らむような満足感でした。




1905年~終戦
この美術館の前身は「旧陸軍第10師団」の被服庫・兵器庫でした。
西館は1905年、北館は1913年に建設され、終戦まで軍隊の倉庫時代を過ごしました。

1947年~80年
姫路市役所がこの建物に移転し、33年間市庁舎時代を過ごしました。

1980年~82年
大改修工事が始まり、煉瓦の補強工事を急ピッチで進められました。

1983年
姫路市立美術館開館。赤煉瓦の美しい姿を現しました。

*姫路市立美術館パンフレット参考
2003年、国の登録有形文化財認定


~ * ~* ~

それにしても、この美しい建物が100年もの昔に建てられたもので
しかも、軍隊の倉庫だったということに感動してしまいます。
この倉庫のデザインや設計を担当した方の美意識や、それを許した軍部や
政府の高い見識を垣間見ることが出来るように思うからです。

また、軍隊の倉庫だったということのみで、この建物を破壊したりせずに
市庁舎に利用し、さらに美術館に転身させようという、姫路市の美しいものに
対する敬虔な気持ちや、落ち着いた良識を感じずにはいられません。

古くても、美しく、価値のあるものを見る目が、こうした素晴らしいものを
後世につなげていく力になるんでしょうね。


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ブルーインパルス・姫路城グランドオープン祝賀飛行

2015年03月26日 | 「いと をかし」なものたち

姫路城の上空を6機で旋回する「デルタ360°ターン」です。
雲一つない青空に白いスモークが映えていました。



電車は超満員で、どの駅でも一人も乗れない状況が続出。
姫路駅からお城まで人並が続き、どこもかしこも満杯。



目的地の三の丸広場にたどり着けず、仕方なくここで観覧することに。



5機が散開する「サンライズ」です。
昨日同様、やはり速すぎてシャッターが間に合わず、機体は飛び去ったあとでした。残念!
白いスモークが青空に映えて美しかったことで満足することに。


5機で桜を描きます。
桜(1) 右方向から進入



桜(2) 上昇



桜(3) 旋回して丸く花びらに
グランドオープンを祝って、青空に大きな桜が咲きました。



2機でビッグハートを描きます。
ハート(1) 天守閣の上空より2機が進入



ハート(2) 2機が左右に分かれる



ハート(3) また天守閣上空に戻る



ハート(4) 天守閣上で2機が交差してビッグハートの完成



ブルーインパルスの皆さんお疲れ様でした。そしてありがとう!

前日のテスト飛行の様子、イーグレー姫路の4階から撮りました。
こちらも合わせてどうぞ!

ブルーインパルステスト飛行イン姫路


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ブルーインパルス・テスト飛行イン姫路

2015年03月25日 | 「いと をかし」なものたち

本日は姫路に6機のブルーインパルスがやって来ました。
明日、26日の姫路城グランドオープンの祝賀飛行のテストのためです。
テスト飛行とは言っても、ブルーインパルスを一目見ようと大勢の人たちが詰めかけたました。



雲の中からいきなり現れる様子に、その速さと迫力に「おー!」と歓声が。
これはお城の後方より進入した5機が5方向に散開したあとです。
あまりに速すぎてシャッターが間に合わず、機体は飛び去ったあとでした。
明日の本番ではちゃんと撮りたいものです。



5機揃って飛び去りました。壮観の一言です。



6機が三角形の隊形で上空を一周回旋しました。あまりの見事さに老いも若きも感激。
左下にちょっと写っているのは姫路城の大天守です。



白鳥をイメージした隊形で上空を通過しました。



6機きれいに三角形になっています。高度な飛行技術が必要なんでしょうね。



最後は、2機で大きなハートを描く「ビックハート」。
あまりに速く、しかも大きいので全体を撮り切れませんでした。
これは、ハートを描き終わって、ハートをくくったところです。

明日はもう少し工夫して再チャレンジしてみようと思います。
立派なカメラと三脚を抱えた男性陣はビルの屋上に上がって行きました。
きっと本格的な素敵な写真が出来ているんでしょうね。
私は相変わらずバカチョンで明日も頑張ります!


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紬の着物に絵絣の綿の帯

2015年03月24日 | 着物の楽しみ

母が残してくれた絵絣(えがすり)の綿の帯です。
まだ地味だと思って箪笥の底に眠らせていましたが、箪笥の整理を兼ねて出してみました。

この紬の着物は、画像では青ぽっく見えますが、実物は赤が勝った紫色ですので
あまり色柄のにぎやかな帯は似合いそうにありません。
そこで、どうしたものかと考えている時に、この絣の帯を思い出し
早速乗せてみると、思いの他よく似合うことが分かりました。

白の帯は紫の着物を軽く爽やかにしてくれて、春先の明るさにふさわしくなりました。
それでも帯自体は落ち着き過ぎているので、帯揚げを赤と白のコンビに、
帯締めを若草色にして、春らしい華やぎをプラスしてみました。




こちらは、同じ帯揚げの赤一色の面を出してはっきりとさせてみました。
どちらを出すかは、その時の気分次第、行く所次第、会う人次第。
同じ帯揚げでも二通りに使えるなんて経済的ですね。

また、綿の帯はキュッとしまって、腰回りがしっかりと支えられる感じがします。
コルセット代わりになって一日中付けていても、かえって気持ち良く楽でした。

親子とは言っても、着るものの趣味は違うので、その物が持っている雰囲気も違います。
母には似あっても自分の雰囲気に合わない場合、どうやって着こなそうか頭を抱えてしまいます。

この帯がそんな感じでしたが、今の歳になって自分の雰囲気がようやく帯の持つ雰囲気に
近づいてきたのかも知れないと思うようになりました。
着れなくなったものもありますが、着られるものも出てきました。

歳を重ねるのもまんざら悪くはありませんね。
未知の自分に出会えるのですから、、、
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姫路城グランドオープン観桜会

2015年03月23日 | 茶の湯便り

3月27日、平成の大修理が終わり、待ちに待ったグランドオープンを迎えます。

第二次世界大戦の空襲では被弾しながらも奇跡的に焼失を免れ
焼野原になった姫路市街の真ん中にそびえ立っていたという姫路城。
空襲の一夜が明けて目の前に現れたその雄姿に、人々は涙したと聞きました。
姫路城はどれほど当時の人々を勇気づけたことでしょう。

そのお城は再び「白鷺」の姿を取り戻して春の陽に輝いています。
4月4日には、お城の三の丸広場にてお花見のお茶会が開かれます。
広場の周囲には見事な桜が咲き揃います。
この喜びを、皆さんと一服のお茶で語り合いたいと思います。
皆さんのお出でをお待ちしております。








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庭の訪問者 ヒヨドリのビヨー

2015年03月21日 | 「いと をかし」なものたち

今までに聞いたことがない「ビヨービヨ、ビヨービヨ、、」と低音で喉を鳴らすような声がしたので
覗いて見ると、ヒヨドリが庭の苔をくちばしでひっくり返しながら鳴いていた。

たいていは「ピー!ピー!」と甲高い声で鳴くのに、一転、違う鳥かと思うほどの鳴き声である。
猫が人の膝の上で安心している時に「ゴロゴロ」と喉を鳴らすが、そんな感じだった。
確かに、ここならカラスに襲われることもなく、安心して餌探しが出来るだろう。



これは違う日に、違うヒヨドリを室内のカーテン越しに撮影した画像。
ここは、白雲木と椿の木の下で、カラスの目に届かない「絶対安全地帯」である。
ビヨービヨーと「機嫌よさそうに」せっせと苔をむしっていた。



生え揃ってきた苔も容赦なく、くちばしで引き抜いて、あっちにぽい、こっちにぽい。
このところ、毎日、ヒヨドリの食事のあとは苔の修復が私の仕事になっている。やれやれ、、



時には、こんな大物もごそっと。
美味しいミミズでもいたのかな、、
ヒヨドリだって一生懸命に生きているんだから、まあ、目をつぶってあげよう。


※ 訂正
「ヒヨドリ」 ➡ 「シロハラ」

ここでは「ヒヨドリ」としていますが、この鳥は「シロハラ」という渡り鳥の間違いです。
中国東北部からロシア沿岸地方にかけての地域で繁殖し、冬期に日本へ渡ってくるそうです。

地面に下りて、枯葉などをはね除けて昆虫を探して食べるところに特徴があり、
一説には、地中のミミズの動く音まで聞き分けることが可能と言われています。

以上、探鳥の専門の方から教えて頂きました。

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春を告げる霧

2015年03月19日 | 「いと をかし」なものたち



昨日の早朝、外に出て見ると、あたり一面が霧に包まれていた。
まるで、ここが深山幽谷の地であるかのような景色に、しばし夢の世界にいるようだった。





この日、明石海峡では濃い海霧が発生して、明石海峡大橋の橋げたがすっぽりと隠れて
宙に浮いて見える「浮橋」のようになった。

この溜池に続く道の向こうには山があるはずなのに、すっかり霧で覆われてしまっている。
宮沢賢治の不思議な絵本の中に入っていくようで、ゾクゾクする。
知らない世界が向こうに広がっていて引き込まれそうである。





この向こうには高い建物や工場の煙突があるのだが、これらも消しゴムで消されたように見えなくなっている。
近くの山や木々が影絵のようで面白い。





この日、当地には「濃霧注意報」が出た。

気象用語で言う専門の見え具合は「視程」1Kmが霧。200m以下を濃霧と言うらしい。
この時、視程は50mあるかないか、、0から9まである階級で言うと「0」、濃霧中の濃霧である。

7侍半に出社した息子によると、対向車が霧の中からいきなり現れるようで怖かったとか。
信号もよく見えなかったようだし、さぞかし、車列がしずしずと列をなしていたことだろう。

中央で木にとまっているのはヒヨドリ、つがいのもう一方を気にして見ている。
カラスもヒヨドリも、さすがに高いところは飛べないようで低空飛行であった。





この霧は、これから暖かくなることを告げる春の使者。
しばらくは濃い白い世界だった大気が段々と薄くなっていき、10時頃には春霞に変わった。
うらうらとした日本の美しい春の空である。


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虫愛づる姫君と春のアブ

2015年03月16日 | 「いと をかし」なものたち

今朝は曇り、昼過ぎからお日様が出てきてポカポカと暖かくなりました。
雪椿は今年たくさんの花を咲かせて、庭を明るくにぎやかにしてくれました。
いよいよ咲き終わり、残すは二輪のみ、そのうちの一輪にアブがやって来ました。

*~ ~*

すると、ほらほら、あの姫君が、、

~あら、まあ!素敵!アブじゃないの?アブだわ!
このアブお洒落ねえ、、黒と橙色の配色が絶妙だと思わない?
それに翅だって透き通っていて軽そうで、天女の羽衣みたいだわ
神様仏様の御作りになるものはどうしてこんなに美しいのかしら、、

それにしても、本当に暖かいわねえ、御覧なさいよ
あんなにのびのびと翅を伸ばして、、
アブも気持ちがいいのねえ
それに、まるで私たちがいるのも気づいていないようだわ
ようやく蜜が吸えるようになったから夢中なのよ

危なくないわ!心配ないのよ!
このアブはハナアブだから花の蜜と花粉にしか用事がないのよ
あなたたちを襲ったりしないから、もっと近くにいらっしゃいよ
ホソヒラタアブって言うのよ
花から花へ飛び回るから花粉を運んでくれるし
幼虫のうちは植物につくアブラムシを食べてくれるのよ
有り難い虫だと思わない?

あなたたちは、いつも虫は気持ち悪いだの臭いだのって悪口言うけれど
虫だって素晴らしい働きをすることがあるって知っておかなくてはね
あなたたちの着ているものだって、あの御蚕さんが作ってくれたんですからね~

ここまで言われてしまうと、次の言葉が出なくなる侍女達でありました。
そして、春になるのは歓迎でも、虫の季節はパスしたい侍女達なのでありました。
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地道な稽古が実を結ぶ時

2015年03月13日 | 茶の湯便り

昨年の4月に入門してから、今月で11か月になるAさんは、
自宅で友人を呼んでのお茶会を開くのが目下の夢です。
そこで、今まで家庭でも易しく出来る「盆略点前」のお稽古を黙々と続けてきました。

60代のAさんは、なかなか覚えられなくて、、と
いつものお稽古の時に、途中で必ずつまずくところが何箇所かあったのですが、
今日は不思議なほどすらすらと手が動き、一気に腕前が上がったようでした。

そこで、思ったままに「今日はずいぶん上手に出来ましたねえ」と声をかけると、
Aさんも「そうなんです!自分でもびっくりしてるんです!」と自分の成長ぶりに
自分で驚き、喜んでおられました。

稽古とはこういうものでしょうね。
目に見えない少しずつの努力を積み重ねて、そして目に見える形にしていく、ということですね。
それは至極当然のことで、誰もが知っていることですが、それは頭で理解しているだけで
本当に分かっていることではないのです。

続けてこそ「継続は力なり」の言葉の意味が分かります。
そして、お茶の稽古では、同じ「型」の繰り返しによって「続ける心」が養われる
といった、体と心の相乗効果を感じることが出来ます。

「千里の道も一歩から」と言います。
一歩一歩歩めば、遠く千里の向こうまで行ける、と言うことですね。
地道にお稽古を続けたら、この度のAさんのように、ある時、はっと
「千里の道を歩いてきた」ことに気づくことになるでしょう。



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ウイーン少年合唱団来日60周年記念公演

2015年03月12日 | 「いと をかし」なものたち


私がウイーン少年合唱団を知ったのは小学校5年生の時だった。

公演のために来日したのだが、団員達は金髪に青い瞳の美しい少年達で、
歌声より先にその容姿で私たち少女を虜にした。

~♪~

そして、私たちはブロマイドを買って、あの子が素敵!この子が格好いい!と
はしゃぎ騒いでいたのを懐かしく思い出す。
それから「ん十年!」
当時は同年代の憧れの少年達だったのが、今回は孫のような可愛らしい少年達になった。





団員数は約100人で約25人ずつの4組に分かれて、その内の1組が交代で公演に出ることになっている。

その4組は「モーツァルト」「シューベルト」「ハイドン」「ブルックナー」と、少年団やウイーンに
ゆかりのある作曲家の名前が付けられており、今回の来日は「ブルックナー組」である。

~♪~

昨年8月に、当地方の少年が入団を果たした。
この度の「ブルックナー組」の一員として一緒に来ていることだろう。
夢をかなえた彼の姿をしっかり見てこようと思う。

~♪~

アヴェ・マリアなどレパートリーの宗教曲の他、日本国内で人気の楽曲も披露されるとのこと、
来日60周年記念公演がどんな公演になるのか、今からとても楽しみである。
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須田菁華作かも梅小皿と魯山人寓居

2015年03月10日 | 時空を超えて来たものたち

8日の日曜日、お茶の準備のために洗面所にいると「ホーホ、ケキョ、、ホーホ、ケッ、、」
と外から聞こえてきた。「ああ、、うぐいすの声だ、、」
なんと、やさしくのどかな歌声なのだろう、、心にぽっと光がさしたようだった。

そう言えば、先週の始め頃から庭の木にやって来ていたが、
姿を見せるばかりで声はしていなかった。
ようやくの一声、春の声。
我が家での「初音」である。




さて、この小皿、直径13cmで梅の一枝がたおやかに描かれ
蕾もふっくりとしていて愛らしいお皿である。
奈良の骨董屋さんから手に入れたものだが、特に作者を尋ねることもなく
家に持ち帰ってから裏面を見ると、砧形の中に「せいか」と平仮名で
陶印があるのに気づいた。
その時には単純に「せいか窯」か「せいか」という名の女性の作品だと思っていた。



ところが、ある時、須田菁華の作品を眺めていると、有名な紙風船を描いた箸置きに
その砧形の「せいか」が押されていたのを発見したのである。
通常の菁華作の陶印は丸に漢字で「菁華」なので、びっくりして何度も見直したし
虫眼鏡で拡大して見たりしたが、やはり、どう見ても「せいか」とあった。

この小皿は骨董屋で売られていたということを考えると、少なくても当代や三代目ではなく
初代か二代目作ではなかろうか、、と欲目に思ったり、、
と、その前にこの小皿が本当に菁華窯製なのか知りたいところである。



須田菁華は石川県の山代温泉郷の中心に登り窯と店舗を持つ九谷焼の作家である。
初代菁華は、染付、祥瑞、呉須赤絵、古赤絵や古九谷の倣古作品を得意とし、
大正4年に菁華窯を訪れた北大路魯山人がその作品に触れ、陶芸に開眼したことでも有名である。
現在は4代目となったが、当時と同じ所で同じ手法で多くの作品を生み出している。



この湯呑茶碗の「赤玉」と言われる模様は須田菁華の代名詞のような模様である。
こっくりとした赤色で大胆な日の丸模様が描かれ、縁の緑でさらに強調し引き締めている。

ここからは、初代の弟子となった魯山人がらみのお話。
菁華窯の近くには、魯山人が滞在した「寓居」が記念館として一般に公開されている。
そこでは、見学の頃合いをみて、職員の方がこの赤玉の湯呑でお茶を出してくれる。
お干菓子付きで、一客1万円なりの赤玉の湯呑を楽しませてくれる太っ腹記念館である。



ここは魯山人の作業場。有名ないくつかの看板はここで作成された。



朱塗の座卓に青磁の手あぶり、当時のままを再現している。
書家でもあった魯山人はここに座って手紙など書いていたのだろう、、
そう想像しながら自分でもこの座布団に座ってみた。



鯉のついた自在に囲炉裏、釣り釜からは湯気が出ている。
まわりには座布団が置かれ、ここで過ごした魯山人の
楽しそうな姿が目に浮かぶようである。

*~*~*

5年前に山代温泉を訪ねた時に、須田菁華窯の店舗に寄った。
展示室は畳敷きで靴を脱いで上がるため、畳に座ってゆっくりと鑑賞できる。
さすがに、気軽に買えるお値段ではないが、その多岐に渡る作品の数々を
見せて頂くだけでも、菁華ファンには夢見心地になれる場所である。



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まんまとスーパーの手に

2015年03月06日 | 思うこと

ああー!やってしまった!
スーパーで卵の特売の日。


今日は卵が安いから買い物に行って来るね」と主人に言うと
「白鳥麗子さんにならんようにね!」と釘を刺された。
そして「大丈夫だよ!卵だけ買って帰るから、、」と返事して出かけた。

と、ここまでは良かったのだが、、
いざスーパーに着き、あれこれ見ていると
あーっ!これだ!これこれ!
これであのお酒を飲むと美味しいんだよねえ!




商品を手に取って、はっと思い出す「白鳥麗子さんにならんように!」の言葉を。
あーっ!そうだった!いかん!いかん!

だけど、いいんじゃない?卵が安いんだから、、
でも、、卵が安い分より、ずっと高いお買い物でしょ!

でも、、美味しそう、、食べたい!食べたい!
と思いが募っていく。

そして、とうとう葛藤の末、レジへ、、
スーパーの手に、まんまとはまって買い物を終了した。



ここで「白鳥麗子さん」というのは、以前、松雪泰子さんの主演で
「白鳥麗子でございます」という漫画のテレビ版があって、
そこに登場する主人公の名前である。
ある放送日に、彼女は富豪家であるにもかかわらず、大変な負けず嫌いで、ある時
スーパーでトイレットペーパーが特売になると知り、他の主婦に
負けまじと、そのスーパーの近くのホテルに宿泊して、翌朝一番乗りで
その商品を手に入れた、という傑作な話があった。

それから我が家では、そう言った類の本末転倒の買い物をそう呼ぶようになったのである。
まあ、私の場合は内容が可愛らしくて、そう目くじらを立てるほどではないが、
特売の言葉につられて余計な買い物をしたことは確か。

まっ!つられて買ったのは自分だし、美味しい思いをしたのも自分だから、
スーパーには何にも非はなく、スーパーが賢かったということである。div>

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岩根絞りに聞いてみたいことが、、

2015年03月04日 | 花便り

これは、紛れもなく「岩根絞り」という名の椿です。
江戸時代からある名花の一つで、絞りの美しい品種です。

*~ ~*

本来ならば、濃い紅地に白い斑が入るのですが
今年も紅色一色になってしまいました。
「今年も」というのは、この一色になったのが昨年から、だからなんです。
それまではきれいに白斑が入っていたのですが、、、

*~ ~*

この椿の特徴として上げられるのは、生育が大変遅いことと
生育環境や植栽地域によって大きさや性質が変化することだそうです。

我が家に来てから10年経ちますが、ずっと玄関前の同じ所に置いています。
朝日が当たって西日の当たらない特等地なのに、なぜ白斑が消えたのか謎です。

恐らく植木鉢の中は根っこが渦巻いているに違いありません。
植え替えをしなければいけない、と思いつつも
「樹勢が弱く、移植に弱い、綿密な管理が必要」という難題を抱えているため、
なかなか思い切って植え替えに着手することが出来ずにいます。

*~ ~*

そのうえ、今年は12cmもの大輪に成長し、おまけに、昨年は一個だった蕾が
今年は三個もついてしまいました。

「いかにも弱っています」といった様子があれば話は早いのですが、
こんなに元気そうにしているのに、果たして植え替えをするのが
この椿のためになるのか、、ならないのか、、

この元気さが最後の力を振り絞ってのことなのか、それとも居心地が良くて
機嫌よくしているのか、この椿に聞いてみたいところです。

「お引越ししたいですか?」「そのままがいいですか?」「どうしましょう?」と。

ああ、、何だか「なに言ってるの!このままでいいわよ!」って言ってるよう、、
もし、そういうことでしたら、来年は白い模様をお付けになってお出まし下さいませね。
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お雛さまの日の丸棗で修行します

2015年03月03日 | 茶の湯便り

今日は3月3日、お雛祭りですね。
三月のメイン行事ですから、お道具も雛尽くしで楽しくお稽古します。

* ~ ~ *

今回のお稽古の主役は、このお雛さまが描かれた丸いお棗です。
お棗(なつめ)は抹茶を入れる容器のことで、丸いので「日の丸棗」と呼ばれています。

日の丸棗には、本当に真ん丸に見えるものもありますが、
このお棗は縦にやや長く、蓋の天辺はカーブが緩やかになっていて
真ん丸のものよりは、お茶杓が乗せやすいようになっています。

と言っても、平らではないので、お茶杓のそりと、お棗のカーブを
よく見定めて、精神を集中させ、指の先まで神経を配り、なおかつ
力を抜いて「ふんわり」と着地させるといった技が必要です。

このような精神統一ができるかどうか、といったことも
このお雛さまの日の丸棗は、かわいいだけでなく、しっかりと修行させてくれます。
いつもは、ついつい扱いの簡単なお棗(薄器)を選んでしまいがちですが
それでは勉強になりませんから、敢えて挑戦しないといけませんね。

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