私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

春を告げる霧

2015年03月19日 | 「いと をかし」なものたち



昨日の早朝、外に出て見ると、あたり一面が霧に包まれていた。
まるで、ここが深山幽谷の地であるかのような景色に、しばし夢の世界にいるようだった。





この日、明石海峡では濃い海霧が発生して、明石海峡大橋の橋げたがすっぽりと隠れて
宙に浮いて見える「浮橋」のようになった。

この溜池に続く道の向こうには山があるはずなのに、すっかり霧で覆われてしまっている。
宮沢賢治の不思議な絵本の中に入っていくようで、ゾクゾクする。
知らない世界が向こうに広がっていて引き込まれそうである。





この向こうには高い建物や工場の煙突があるのだが、これらも消しゴムで消されたように見えなくなっている。
近くの山や木々が影絵のようで面白い。





この日、当地には「濃霧注意報」が出た。

気象用語で言う専門の見え具合は「視程」1Kmが霧。200m以下を濃霧と言うらしい。
この時、視程は50mあるかないか、、0から9まである階級で言うと「0」、濃霧中の濃霧である。

7侍半に出社した息子によると、対向車が霧の中からいきなり現れるようで怖かったとか。
信号もよく見えなかったようだし、さぞかし、車列がしずしずと列をなしていたことだろう。

中央で木にとまっているのはヒヨドリ、つがいのもう一方を気にして見ている。
カラスもヒヨドリも、さすがに高いところは飛べないようで低空飛行であった。





この霧は、これから暖かくなることを告げる春の使者。
しばらくは濃い白い世界だった大気が段々と薄くなっていき、10時頃には春霞に変わった。
うらうらとした日本の美しい春の空である。



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2 コメント

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おはようございます (II.san)
2015-03-20 08:03:03
幻想的ですね。さらに、 しっとりと温もりのある雰囲気
が画像から伝わってきます。
 春先の霧は、乾燥していました冬の空気感を打ち消
し、草木が萌立ち始める期待感を抱きます。
 明石海峡大橋の「浮橋」も見られとの事。当地でも、
初夏の頃になりますと、南からの湿った大気が冷えた
海面に流れ込み海霧を発生させます。白鳥大橋も明
石海峡大橋と同じような「浮橋が出現します。その時
には記事を投稿と思っています。

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自然はダイナミック (越後美人)
2015-03-20 10:33:19
Ⅱsanさん、こんにちは。
本当に幻想的で、自分が仙人にでもなったようでした。
いつも清々しい画面をⅡsanさんから届けて頂いているのに、こんなウエットな画像で申し訳ないなと思っていましたが、そう言って頂いて安心しました。
湿りっぱなしではいけないので、その後の春霞の画像を最後に入れて「ホッと」して頂こうと、、(笑)
初夏に発生する海霧ですか、、所変わると霧も変わりますね。白鳥大橋の「浮橋」を楽しみに待っています。
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