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私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

虫愛づる姫君と春のアブ

2015年03月16日 | 「いと をかし」なものたち

今朝は曇り、昼過ぎからお日様が出てきてポカポカと暖かくなりました。
雪椿は今年たくさんの花を咲かせて、庭を明るくにぎやかにしてくれました。
いよいよ咲き終わり、残すは二輪のみ、そのうちの一輪にアブがやって来ました。

*~ ~*

すると、ほらほら、あの姫君が、、

~あら、まあ!素敵!アブじゃないの?アブだわ!
このアブお洒落ねえ、、黒と橙色の配色が絶妙だと思わない?
それに翅だって透き通っていて軽そうで、天女の羽衣みたいだわ
神様仏様の御作りになるものはどうしてこんなに美しいのかしら、、

それにしても、本当に暖かいわねえ、御覧なさいよ
あんなにのびのびと翅を伸ばして、、
アブも気持ちがいいのねえ
それに、まるで私たちがいるのも気づいていないようだわ
ようやく蜜が吸えるようになったから夢中なのよ

危なくないわ!心配ないのよ!
このアブはハナアブだから花の蜜と花粉にしか用事がないのよ
あなたたちを襲ったりしないから、もっと近くにいらっしゃいよ
ホソヒラタアブって言うのよ
花から花へ飛び回るから花粉を運んでくれるし
幼虫のうちは植物につくアブラムシを食べてくれるのよ
有り難い虫だと思わない?

あなたたちは、いつも虫は気持ち悪いだの臭いだのって悪口言うけれど
虫だって素晴らしい働きをすることがあるって知っておかなくてはね
あなたたちの着ているものだって、あの御蚕さんが作ってくれたんですからね~

ここまで言われてしまうと、次の言葉が出なくなる侍女達でありました。
そして、春になるのは歓迎でも、虫の季節はパスしたい侍女達なのでありました。
コメント (2)
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