コタツ評論

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俺がもしその立場なら

2010-06-02 01:40:00 | ノンジャンル
野中広務が官房機密費から、政治評論家やタレントに盆暮れの付け届けをしていたと暴露した「毒まんじゅう」問題は、新聞やTVではいっさい報道されなかったそうだが、その第2弾として、週刊ポストが新聞記者にも渡っていたのではないかと続報中。

俺がもしその立場ならと考えてみた場合、金を渡すことには躊躇しないだろうと思う。マスコミ対策に限らず、買収工作は、いつでもどこでも行われている。その逆に、買収を持ちかけられた場合はどうするか。

躊躇せず受け取ることはないと思うが、断固断るかといえば、これも怪しい。受け取らないことで、返って怪しまれるということもあるから、自分なりの理屈が立てば、受け取るかもしれない。俺は社会に生きているのではなく、業界のお陰で食っているのだから。

金を受け取ったら、「政治と金」の追及の矛先が鈍るかといえば、反対に苛烈にやるだろうと思う。「俺が30万なのに、やつは数百万、数千万、億円だと!」という嫉妬だけでなく、後ろめたい思いを払拭するために、「巨悪は見逃さない」というわけだ。

つまり、相手は選ぶ。というか、各社横並びだから、自分で選ぶ負担はないわけだが。政権中枢から、たとえば、かつての野中広務からリークがあれば、そこは阿吽の呼吸で突っ走る。「たとえ、泥水飲んでも、スクープを狙うのが記者ってもんよ」と酒場で胸を張ることもできる。

金や接待はさすがにまずいが、ネタとか便宜を絡ませられたら、これは厄介な長い灰色の線上を歩くことになる。やっぱり、金は受け取る側じゃなくて、渡す側になりたいものだな。

今週の収穫。この人に、金を渡すのは難しそうだ。

【佐藤優の眼光紙背】小沢一郎が『平成の悪党』になる日


(敬称略)
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