
西本貴美子さん(90)
日本、「男女平等ランク世界114位=悪」は早計だ…想像もつかない欧州の男女差別
https://news.infoseek.co.jp/article/businessjournal_410481/
114位となった背景は、政治家や企業役員に女性が占める割合がとびぬけて少ないからです。統計上では、日本は女性の社会進出が妨げられている、男女平等後進国ということになります。しかし、筆者は総合ランクの基礎となる個別ランクを検討して、日本を男女不平等社会とするのを「早計」と論考します。「むしろ、日本はある面で他国より男女平等が進んでいる」といいます。
私からいわせれば、統計なら、女性の方が男性より長生きという人口統計をみるだけでも、男性優位の女性抑圧社会とはいえないはずです。さらにいえば、統計には表れない反証ならいくらでもあり、統計を採る意味がないほど圧倒的な有意差もみられます。たとえば、この長寿社会における、おばあさんとおじいさんです。
おじいさんよりおばあさんの方がずっと親しみを持たれ、あたたかい目で見られています。少なくとも、映画やTVドラマ、小説、マンガに至るまで、登場人物は、「おばあさん」だらけです。いったい、「おじいさん」が重要な役回りを演じる作品をいくつ上げられるでしょうか。
残念ながら、映画「東京物語」の笠智衆やTVドラマ「七人の孫」の森繁久彌くらいしか、私には思い浮かびませんでした。TVドラマや小説に自衛隊員がまったくといってよいほど登場しないのは政治的理由からですが、「おじいさん」が出てこない、出たとしても、いないに等しいくらい存在感が薄いのはなぜでしょうか。
「東京物語」や「七人の孫」はいわゆるホームドラマですが、家庭内においては、おばあさん>おじいさん、というより、じつは、女性>>>>男性であることは、長きにわたって国民的なマンガ(アニメ)である「サザエさん」一家をみるだけでも、じゅうぶんでしょう。
ほんとうに、日本は男尊女卑社会なのか、と「再考」するより、じつは女尊男卑社会ではないのか、というテーマ設定こそ有効に思えます。「男が尊ばれ女が卑しめられる」の反対ではなく、「女は尊いのに男は卑しい」ということです。日本のあらゆる表現芸術作品では、女は母や妻として「尊き者」となるのに比べ、男はただ「卑小なる者」と描かれます。
と先にチョキを出しましたが、女性であるがゆえに、セクハラ・モラハラ・パワハラに日常的にさらされて、人知れずグーと拳を握ってしまうパーな男社会であることをもちろん認めた上の話です。しかし、チョキはグーには勝てませんが、パーには勝てます。グーと握った拳から2本指を伸ばすだけで、パーには勝てるわけです。私には女権拡張論はグーに思えるのです。
パーな男社会で平等になるより、もっと高見をめざして、チョキチョキと人生を切り開き、パーと見晴らしがよい場所に立っているおばあさんにグーときました(結局、語呂合わせがしたかったのね)。
世界最高齢プログラマーの次なる挑戦/若宮正子 [MASHING UP]
https://www.cafeglobe.com/2018/01/mu_wakamiya.html
日本の90歳のおばあちゃんの爆笑自撮り写真が話題に
http://j.people.com.cn/n3/2018/0202/c94473-9423075.html
http://www.taipeitimes.com/News/world/archives/2018/02/03/2003686969
(止め)
まず、トイアンナ氏の記事は何を言いたいのかよく分からない、表層口寄せ系なのではないかな。ああいう国際比較が出ちまうと、日本人はついその順位とか気にしちゃうので(オリンピックでメダルの数とか気にしちゃうのも同じ)、額面通りに受けとらなくてもいいって言葉を欲しちゃうんですよ。そういう気持ちが言霊になって口寄せ系ライターに取り付くとああいう記事になる。部分的に賛同できるところはありますが、あたり前の話以外は、世界の他の国々も日本以上に邪悪なところがあるんだよ、と言って、安心させてる。別に邪悪だから男女差別をしてるわけじゃない。現状の社会規範の表れが男女差別です。ぼくは、男女平等のランクは額面通り受け取って、ランク自体はあんまり気にする必要はないと思います。あの調査はそれぞれの社会が取り組む課題を示しているんだと取るべきでしょう。ランクが一位であっても男女が平等であると言うこじゃない。ランク上位の国の為政者は、さらなる平等を目指して取り組んでいるのだと思います。
ただね、経営者や国会議員の数って言うのは、差別に関する最も重要な指標なんですよ。なぜかって、差別っていうのは偏見や、偏見を生む社会規範そのものではなく、偏見によって機会を奪われることですから。
映画やTVで女性が好意的に描かれているのは、男尊女卑の社会規範を受容するよう女性が慰撫されている証とも言える、っていうか、そういう解釈も成り立ちます。
それでも、女尊男卑社会なのでは、っていう問いかけは重要で、その問いかけからメンズリブの諸潮流が生まれてもいるわけです。
最後にもう一つ。女性の方が男性より長生きなのは、全世界共通です。女性の寿命と男性の寿命の差が最も大きいのはロシアで、それは女性が大切にされてるからではなく、男性がアルコールの飲み過ぎで早死にするからです。
日本の男女差別問題については、先進諸国と比べても日本はましだし、むしろ女性優位 の面も少なくない、という私と、「それはないでしょう」というkaraさんかな。
>男女差別の問題ってのは、いろんな差別問題のうち一番ややこしくて、まあぼくもよくわかってるわけでもないけど、それでもわかってることは書きます。
同感です。私の場合、じつはわかっていることも少ないのですが、身近な問題なので、わかっているような気にどうしてもなりますね。
>まず、トイアンナ氏の記事は何を言いたいのかよく分からない、
本音は日本を男女差別社会と思っていないからではないかと。ライターで日本は諸国に比べて、かなり非差別社会であるといってはまずいからですね。このコラムについても、私が編集なら、キャリアウーマンとして日本の女性差別がいかにひどいかを書くことには賛成するが、それほどでもない、相対的にはましなほうと書いてきたなら、「インパクトに欠ける」「歯切れがわるい」と評価します。
もちろん、そんな編集は間違っています。ただ、メディアについてまわる「売らんかな」にはそうした「病い」と「欲望」の両面があるのですね。karaさんがいった、芸術が人間性に備わる暴力を止揚するにせよ云々と似た話かもしれません。
>ああいう国際比較が出ちまうと、日本人はついその順位とか気にしちゃうので(オリンピックでメダルの数とか気にしちゃうのも同じ)、額面通りに受けとらなくてもいいって言葉を欲しちゃうんですよ。そういう気持ちが言霊になって口寄せ系ライターに取り付くとああいう記事になる。部分的に賛同できるところはありますが、あたり前の話以外は、世界の他の国々も日本以上に邪悪なところがあるんだよ、と言って、安心させてる。
私より、多少頭のよい編集は、そういう「落としどころ」で毒にも薬にもならない読み物を提供して、問題を希釈化するわけです。
この辺から、異論ではなく、ただどうも納得できないわけなのですが、社会規範というような強固な差別観が果たして日本にあるのだろうか。男社会であり、女性が抑圧的な言動にさらされていることはじゅうぶん認めるが、「雇用機会均等」を大多数の女性は望んでいるのだろうかと。世論調査や各種アンケート調査をすると専業主婦への憧れが強いように見受けられるし。ちょっと前の負け組勝ち組なども、あきらかにキャリアウーマンに分が悪かった。
>ただね、経営者や国会議員の数って言うのは、差別に関する最も重要な指標なんですよ。なぜかって、差別っていうのは偏見や、偏見を生む社会規範そのものではなく、偏見によって機会を奪われることですから。
高島屋初の女性取締役になった石原女史が「犬のように働け」といったように、「社畜になる平等」など誰も求めていないのではないかと。
>映画やTVで女性が好意的に描かれているのは、男尊女卑の社会規範を受容するよう女性が慰撫されている証とも言える、っていうか、そういう解釈も成り立ちます。
にしては、膨大で徹底した女性の主役ぶりです。ジブリが世界的に受容された背景の一つは少女が主人公というのがあるそうです。欧米ではジブリ以前、そんな物語はごく少なかったそうです。
>最後にもう一つ。女性の方が男性より長生きなのは、全世界共通です。
これはそのとおりですね。
>女性の寿命と男性の寿命の差が最も大きいのはロシアで、それは女性が大切にされてるからではなく、男性がアルコールの飲み過ぎで早死にするからです。
日本女性が長寿というだけでなく、日本男性より健やかで活発な「健康長命」であるという調査があったはずで、そのうち探してみます。
呼びつけるなんてとんでもない。でも、お越しいただきありがとうございます。