コタツ評論

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新聞は毎日読め

2009-06-18 00:24:00 | ノンジャンル


毎日新聞連載の「時代を駆ける:湯浅誠」が読ませます。
今年の正月、日比谷公園に失業者や路上生活者を集めた「年越し派遣村」で有名になった、NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」事務局長湯浅誠への聞き書きです。
http://mainichi.jp/select/opinion/kakeru/news/20090608ddm004070025000c.html

69年4月23日、東京都生まれ。東京大法学部から東大大学院に進み日本政治思想史を専攻。研究者を目指しながら、渋谷で野宿者支援に携わる。01年に「もやい」を設立。03年に活動家として生きることを決め、大学院を退学した。「反貧困ネットワーク」事務局長。

連載3回目から、この経歴が詳しく語られます。ほんとうの特権的エリートとはどういう人か、よくわかります。

現代の丸山真男になれたかもしれないのに、ゲバラのように中南米を一人旅し、オバマのように貧困者や障害者のための活動家となり、40歳となった現在、月収数万円で堂々と生きている。アメリカなら、とっくに政党が注目し、有力政治家になっていておかしくない人です。

今年は、原稿執筆や講演依頼がきて、収入は増えたそうで、「活動家一丁上がり!」という活動家養成塾を立ち上げています。若い頃は学問に親しみ、NPO経営の実践に成果を上げ、すでに後進を育てる計画を持つ。アメリカなら、とっくに大企業が経営者に迎えておかしくない人です。

いわゆる4大紙では、この10年ほどは、毎日新聞がいちばんよい、といろんな人がいっています。いろんな人とは私の友人・知人ですが、お米をくれるので、3か月ごとに朝毎読をとっかえひっかえ読んでいる私も同感です。

いちばんひどいのは、やっぱり朝日新聞。日曜の書評欄以外は、読まなくなりました。読売新聞は、渡邉恒雄以上の記事が出たことがない。

東大生で活動家だったところは、湯浅誠と同じだが、その後、自民党の権力政治の片棒を担ぎ、自らも権力政治の手腕をふるって、読売新聞に恐怖政治を敷き、涎くる83歳となったいまも後進を育てることなく、権力の座にしがみつき、政界の黒幕を任じて得意となっています。ほんとうに特権的エリートとはどういう人か、よくわかります。

(敬称略)