超級龍熱

香港功夫映画と共に

伝説の台湾版仮面ライダー出現!聞江龍&李芸民主演『閃電騎士大戦地獄軍団』

2008-02-11 00:09:45 | 作品レビュー
「迫るうぅぅ!食感!」ってのはしょこたんのTVCMでしたが(笑)、昨日は凄い大雪という事もあって家の中で某高木淳也作品を探していたら、ついでにこんな作品が出て来ました。
東星電影公司製作、林重光導演による特撮アクション映画『閃電騎士大戦地獄軍団』(76)という作品です。
ご存知の方も多いかと思いますが、“閃電騎士”とは中国語であの仮面ライダーの事なんです。
つまりこの『閃電騎士~』は台湾で製作(ちゃんと東映に仁義切ってるのかな?)された台湾版仮面ライダー映画なんです。まあ作品的には東映の『仮面ライダー』劇場版のハイライト映像をメインに編集されていて、仮面ライダー1号、2号が台湾や韓国を舞台にショッカーらしき悪の組織(粗悪画質の北京語版なので中文&英文の二段字幕が読み難いんですが、サタン機構とか何とか)相手に大暴れする、という展開です。
でもですね、私が何よりもビックリしたのが主役の仮面ライダー1号こと本郷猛(中国名:鴻伯強)を何とぉ!あの聞江龍が演じている事と、仮面ライダー2号こと一文字隼人(中国名:湯志偉)をこれまた何とぉ!あの李芸民が演じている事なんですねえ!
もう聞江龍といえば台湾大導演である郭南宏作品の常連だった武打星ですし、李芸民もショウ・ブラザース作品に始まり数多くの武打片の秀作に主演している武打星ですからね。あ、関係ないんですが戴徹が言ってたけど、李芸民は若い時から相当のプレイボーイだったらしいですね(笑)。
で、その聞江龍と李芸民なんですが、ライダーに変身する事もちゃんと「変~身!閃電騎士一号!」とか掛け声をかけながら元祖と同じ変身ポーズを取りますし、ライダーに変身した後のアクション・シーンでも菊池俊輔大先生のオリジナル・スコアがガンガン!とBGMで流れるんです。
でもその「仮面ライダーの歌」もボーカル部分はしっかりと中国語に吹き替えられていて、例の「ライダー!ライダー!」の歌詞の部分は「騎士ィィ!騎士ィィ!」と北京語での熱唱に変更されております(爆笑!)。
あと悪の大幹部である死神博士や地獄大使も出てくるんですが、2人とも天本英世や潮健児ではなくコスチュームだけ同じ不気味な台湾のオヤジ俳優たちが演じているんです(大汗)。
それも映画のクライマックスにおけるダブル・ライダー(ちゃんと新1号&新2号)と台湾死神博士の決戦シーンでは、台湾死神博士が千面女王(実際は確かイカデビルでは?)という観た事もない怪人に変身するのにもビックリでした。ただこのラストの決戦シーンは東映の劇場版からの映像流用ではなく、この台湾版のために独自に撮影された新撮のアクション・シーンなのが素晴らしいですね。
ここではあの懐かしの「レッツゴー!ライダーキック」の旋律に乗ってダブルライダーvs千面女王の大決戦が展開されるんですが、ここはやっぱり観ていても思わず燃えちゃうねえー!(苦笑)。
やっぱり私たちの世代は仮面ライダーと言えばダブル・ライダーですよぉ!!

千面女王「閃電騎士!さあこの千面女王がお前に挑戦するぞぉ!」
閃電騎士一号「よし!千面女王、今度こそ勝負だ!トオォォ!」

って、このライダー1号と千面女王の迫力の舌戦も、実際は全部北京語で言い合いしてるんですけどね(再爆笑!)。さて、ここで注目はこのラストの台湾版独自撮影による戦闘シーンなんですが、私から観てもオリジナルの東映版ライダー・アクションに近い見事な殺陣である事から、この時期東映の『仮面ライダー』の殺陣の殆どを担当していた大野剣友会が実際に台湾に行ってこのダブル・ライダーのアクションを担当していると思うんですが、この辺りの真相に関しては特撮に詳しい方のご意見は如何でしょうか?
それにしても大野剣友会の面々が演じるライダーは、何時観ても本当に突きや蹴りなどがビシッとキマッていて映えますね。特に戦闘場面の合間合間に見せる颯爽とした見得の切り方、ライダーが肩越しにこちらに振り向いた時のマスク越しの表情など実に説得力があり、また迫力に満ちたアクションです。
改めて大野剣友会こそが、伝説の特撮ヒーロー『仮面ライダー』の最大の功労者だと言いたいですね。
確かこの手の特撮物は他にも『閃電騎士V3』ドイツ語版(ワイドスクリーン)、『閃電五騎士X』タイ語版なども何処かにあったかと思うんですが、また今度時間を作って探してみようかなと思っています。
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 天映娯楽社のショウ・ブラザ... | トップ | 和製武打片血涙戦記④ 若き日... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そう言えば… (ブラックドラゴン)
2008-02-11 15:41:25
龍熱さん、こんちわ!!



まさか台湾版仮面ライダーが有ったとは思いませんでした(そう言えばインフラマンと言うのも有りましたね)



オイラが知ってるのはタイのチャイヨープロダクションが制作した『ハヌマーンと5人の仮面ライダー』と言う作品ですね。

これは前作?の円谷プロ制作『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』の続編?で一応Xのキングダークがボスなのですが最初はオリジナルの東映の映像を使用してますが後半はオリジナルの映像が少なくなった為チャイヨー版のキングダークが出てきますが、どう見ても『ハリボテ』…(苦笑)

しかも『~怪獣軍団』に出てきた仏像泥棒が本作で怪人として復活!!(笑)



突っ込み所満載の作品です。

現在は輸入版のDVDやVCDで購入出来ますよ。

因みにオイラはまだ購入してませんがいずれ見て見たいものです。
返信する
ハヌマーンと5人ライダー (龍熱)
2008-02-12 00:32:24
ブラックドラゴンさん、

こんばんわ!
おおっとそういうのもあるんですかぁ。
貴重な情報ありがとうございます。
キングダークって大きな顔だけの造形
の大幹部ですよね。懐かしいなー!
偽キングダーク(苦笑)もちょっと観て
みたい気もしますので、DVDやVCD
を探してみますね。
それにしてもこの手の海外特撮物は
探せばまだまだありそうな感じですね。
返信する
他の2作品はV3、Xの台湾公開版 (マイケル村田)
2013-06-27 21:11:43
たしか、台湾版仮面ライダーの他の2作品は仮面ライダーV3と仮面ライダーXの再編集+新撮というパターンです。仮面ライダーV3の台湾版は「閃電騎士V3」というタイトル。内容は仮面ライダーV3第01、02話と「仮面ライダーV3対デストロン怪人」のリメイク版。特筆すべきな所はライダーマンがなぜか女性である事、タイ版のライダーマンはヘルメットの造形が悪いためか、目が4つになっております。反対に台湾版のライダーマンはヘルメットやスーツは日本の物を使用している。 仮面ライダーXの台湾版は「閃電五騎士」というタイトル。仮面ライダーX第01、02話と「五人ライダー対キングダーク」の台湾版リメイク版。タイ版と同様、5人ライダー(1、2号、V3、ライダーマン、Xライダー)でキングダークとの決着をつけるバトルシーンも見物だが、台湾版のキングダークは八木功による新規造形による物。デザインもメタリックらしいを失っているが、いかにも台湾の魔神らしいデザインという事もあって、タイ版のキングダークよりもカッコいい…。まぁどちらの作品も結構良い出来です(まぁ、日本でも3作品ともDVDかブルーレイで発売してほしいです(可能性は低いけどね…、まぁ台湾と日本の合作映画だからDVDに出来るかもしれない…))。
返信する
閃電騎士V3 (龍熱)
2013-06-29 12:33:05
マイケル村田さん、

こんにちわ!
詳細な解説ありがとうございます。
本文にも書きましたが、2作品とも所有していますの
で、今度観直してみますね。
返信する